メルセデスベンツの最上級大型トラック、デジタルミラーと巻き込み事故防止システム搭載…今夏欧州発売へ

ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型
ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型全 3 枚

メルセデスベンツは5月21日、大型トラックの新型『アクトロス』(Mercedes-Benz Actros)の生産を、ドイツ・ヴェルト工場で開始した。欧州での納車は、今夏から開始される予定だ。

アクトロスは、メルセデスベンツの大型トラックの最上級モデルだ。その新型には、最新の先進運転支援システム(ADAS)として、デジタルミラーの「ミラーカム」と連携する「サイドガードアシスト」を搭載しているのが特長だ。

サイドガードアシストは、歩行者や自転車の巻き込み事故を防止するための安全装置だ。交差点を曲がる際などに、大型トラックの内輪差ゾーンに入る動く物体や静止物体を検知し、危険が発生した場合には、ドライバーに警告を発する。サイドガードアシストは車両の側面部分のすべてをモニターし、歩行者や自転車の検出を可能にする。メルセデスベンツによると、視界が制限されている状況下で運転する場合、とくに有効だという。

たとえば、内輪差ゾーンに自転車や歩行者がいる場合、Aピラーの三角形LEDが点灯する。システムが衝突の危険性を検出すると、LEDが赤色に点灯し、スピーカーから警報音が鳴る。さらに、センサーは、トラックの内輪差ゾーンに入る信号機や街路灯なども検出し、衝突を防止することが可能になる。

ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型

メルセデスベンツは、このサイドガードアシストをデジタルミラーのミラーカムと連携させた新システムを、新型アクトロスに搭載した。従来、Aピラーに表示していたLEDライトによるサイドガードアシスト警告を、大型のミラーカムディスプレイ内に表示するように変更した。衝突の危険がある場合は、視覚的、音響的な警告を発する。ディスプレイはその後、赤で繰り返し点滅した後、赤く点灯。さらに、警告音が鳴り響き、ドライバーの安全運転を支援する。

ミラーカムは、通常のドアミラーとルームミラーの代わりに、デジタルカメラとディスプレイを装備。カメラはルーフフレームの左右に固定されており、カメラからの映像は、室内のAピラーに取り付けられた2つのディスプレイに直接送信される。さらにミラーカムはカーブを走行する際、ドライバーがトレーラーの後端を見ることができるように、カメラ映像を回転させる。広角モードも採用されており、後退時などにドライバーを支援する。

ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型ドイツで生産が開始されたメルセデスベンツ・アクトロス 新型

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  2. マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は
  3. ジムニー愛好者必見! ベルサスVV25MXが切り拓く新たなカスタムトレンドPR
  4. トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
  5. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  6. 日産はなぜ全固体電池にこだわるのか? 8月にも横浜工場でパイロットプラントを稼働
  7. アルファロメオ『ジュニア』がミラノ・デザインウィーク2024に登場
  8. ホンダ『N-VAN』一部改良、急アクセル抑制機能を装備…アウトドアスタイルの特別仕様も
  9. 一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
  10. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”をちょっと触って、聴こえ方を変える!
ランキングをもっと見る