日産 リーフe+ の電池はセルでみっちり…人とくるまのテクノロジー2019

日産自動車(人とくるまのテクノロジー2019)
日産自動車(人とくるまのテクノロジー2019)全 10 枚

パシフィコ横浜で開催中の「人とくるまのテクノロジー展2019」。日産自動車ブースの花形は、今年発売したロングレンジEV『リーフe+』の技術展示だ。「レーザー溶接で直接セルを束ねる技術を確立したことで、バッテリーの高密度配置が可能になった」というエンジニアの言葉どおり、床下に置かれる総容量62kWhバッテリーパックの中はセルでみっちり。

リチウムイオン電池はすでに素材のポテンシャルの9割を使い切っている状況で、これ以上の劇的な性能進化は見込めないため、次世代電池が出てくるまではどう詰め込むか、どう冷やすか、どう発熱させないかといった副次的な工夫の競争がメインになる。

リーフe+はその一例で、バッテリーのセル数がノーマル版の1.5倍になったことで1セルあたりの負荷は3分の2に。熱は負荷の2乗倍で効くので、計算上は1セルあたりの発熱量は半分以下になる。難産が続く電動モビリティだが、その先頭を走ってきた日産ならではの矜持がにじむ。

もうひとつの目玉、これはパネルとムービーのみの展示だが、車線変更も含めた高速道路における運転支援システム「プロパイロット2.0」。ムービーではフロントガラスのヘッドアップディスプレイにどのような表示がなされ、クルマがどのように制御されるかというCGが流されていた。

日産自動車(人とくるまのテクノロジー2019)日産自動車(人とくるまのテクノロジー2019)

ほか、プロパイロットを装備した新型軽自動車『デイズ』の実車とパワートレイン、実効熱効率を高めた2リットル直列4気筒の可変圧縮比「VCエンジン」が実際にどのように動くかを見られる実物カットモデルなども見ることができる。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 洗車機=傷が付くはもう古い! 最新洗車機の凄さとプラスアルファの洗車法
  2. BMW 4シリーズ グランクーペ が新フェイスに、改良新型を発表…北京モーターショー2024
  3. トヨタがインドで新型SUV『アーバンクルーザー・タイザー』を発表…Aセグメント再参入[詳細写真]
  4. メルセデスAMG『E53』新型、612馬力の電動セダンに…欧州受注開始
  5. 【ヤマハ XSR900GP】開発者が語る「ただの80年代オマージュやレプリカを作ったわけじゃない」
  6. 夜行高速バス「ドリーム号」、深夜の乗務引継ぎを見学する
  7. EVは自宅充電と電気料金プラン選びが大切! 竹岡圭がユアスタンドに聞く、“楽しくお得なEVライフ”のコツPR
  8. ステキな人は乗っている『スーパーカブ特別限定版』…コレクターズアイテム
  9. AC コブラGTロードスター…過去と現代が織りなすデザイン[詳細画像]
  10. [カーオーディオ・プロショップに行こう♪]プロなら、“アウター化”という高度な取り付けテクを繰り出せる!
ランキングをもっと見る