ルノーとフィアット・クライスラーが統合視野に提携交渉[新聞ウォッチ]

ルノーグループ本社
ルノーグループ本社全 4 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

来日中のトランプ米大統領が、安倍首相とともに、千葉で接待ゴルフ、両国の国技館で大相撲を観戦。さらに、六本木の炉端焼き店で会食を楽しんでいる間に、世界の大手自動車メーカー同士が、経営統合に向けて具体的に動き出したという大きなニュースが飛び込んできた。

欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と仏ルノーが、経営統合を視野に、包括的な提携に向けて交渉を進めていることが明らかになったという。

仏紙フィガロや英紙フィナンシャル・タイムズの電子版など、複数の欧州メディアが「両社が近く提携交渉入りを正式発表する見通しだ」と報道。ルノーは5月27日朝(日本時間同日午後)に取締役会を開く予定とも伝えており、きょうの日経も1面トップで「FCA、ルノーに統合提案、1両日中、次世代車へ規模拡大、日産・三菱自含め世界販売1500万台」などと報じている。

ルノーといえば、日産自動車の筆頭株主で、ルノーはゴーン政権の崩壊後も経営統合を打診している。だが、日産側は「自主性がなくなる」などとの判断で拒否を続けており温度差がある。日産は、今回のFCAとルノーとの経営統合については寝耳に水のようでもあるが、具体的になった場合、日産との提携関係がどう変わるのかも焦点になる。

日経によると「統合が実現した場合も、ルノーは日産や三菱自動車との企業連合は維持するとみられる」と伝えたほか、「将来的に、ルノーと日産、三菱自動車が組む企業連合に合流する可能性も指摘されている」との報道もある。

一方で、欧州メティアのなかには「日産が協議に参加しているかどうかは不明で、交渉が最終的に失敗に終わる可能性もある」とも取り上げており、FCAによるルノーへの統合提案が、いずれにせよ、今後の日仏連合に大きな影響を与えることは間違いないが、日産とって吉となるか、凶となるかは微妙だ。フィアット・メルフィ工場フィアット・メルフィ工場

2019年5月27日付

●FCA・ルノー提携へ、AFP通信、経営統合を視野(読売・2面)

東京六本木の炉端焼きを訪れたトランプ米大統領一行。東京六本木の炉端焼きを訪れたトランプ米大統領一行。●トランプ氏全力歓待、安倍首相日米同盟「強固」アピール(読売・3面)

●日米貿易妥結「参院選後」トランプ氏きょう首脳会談(毎日・1面)

●日本メーカー中国離れ、米中摩擦東南アジアや南米に移転(産経・1面)

●ヤマハ発バイク定額制、サービス実証で需要見極め(産経・5面)

●東名50年新設から維持へ、進む老朽化、大規模修繕が本格化(東京・3面)

●ミャンマーにトヨタ新工場、数十億円投資の方針(東京・3面)

●日仏連合に影響も、日産はルノーと温度差(日経・5面)

●トヨタ30兆円の城は磐石化、待たれる社会的新技術(日経・6面)東京を走る米大統領専用車。東京を走る米大統領専用車。

《福田俊之》

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