JEITA遠藤新会長「従来型の業界団体から、課題解決型のプラットフォームへ」

電子情報技術産業協会(JEITA)の会長に就任したNECの遠藤信博会長
電子情報技術産業協会(JEITA)の会長に就任したNECの遠藤信博会長全 1 枚

電子情報技術産業協会(JEITA)の会長に就任したNECの遠藤信博会長は5月31日、記者会見を行い、従来型の業界団体から、共創を実現する課題解決型のプラットフォームへの動きを1年の任期中に加速させると強調した。

「変革の手を緩めることなく、ソサエティ5.0を推進する業界団体として、産業と産業をつなぎ、業種・業界を超えた競争を推進するプラットフォームとなるべく、さまざまな取り組みを続けていく」と遠藤会長は話す。

そこで、3つの取り組みに力を入れていく。その3つとは「JEITAの体制強化」「事業環境の整備」「CEATEC」だ。

体制強化では、新たに参画したIT・エレクトロニクス産業以外の会員の声を反映させるため、理事会社の拡大を行った。これまではIT・エレクトロニクスの企業で構成されていたが、今回の総会でJTBの田川博己会長とセコムの中山泰男社長が副会長に就任した。

「幅広い産業の会員企業を有する特長を生かし、ITとサービスが一体となることで新たな価値を生み出す、地域活性化や安心・安全なスマートホームの実現に向けた取り組みなどを加速させていく」と遠藤会長。

事業環境の整備については、デジタルトランスフォーメーションに必要な環境を整えるため、国内外で積極的な活動を行うという。例えば、企業がデジタル投資を加速させ、新たなサービスの創出・生産性向上を後押しするような税制や規制改革を働きかける。また、AIのような政府が政策的に取り組んでいるテーマに対して、提言などを通して積極的に協力し、社会実装を進めていく。

CEATECについては、工学系の学生だけにとどまらず、将来を担うすべての学生に向けたアピールの場と捉え、CEATECそのものを産業界のオープンキャンパスに見立て、出展企業による課題解決の取り組みを「見て」「聴いて」「感じて」「考えて」もらう場にしていく。今年は10月15日~18日の4日間、幕張メッセで開催し、新たな企画や会場周辺を利用した実証実験など、さまざまな計画を準備しているそうだ。

質疑応答では、米中の貿易摩擦やファーウェイに関するものが多かった。それに対し、遠藤会長は「世界のGDPを支えている大国が、それぞれに力を発揮できないような選択をするとは思えない。ただ、すでに中国からの工場移転といった動きもあるので、米中2カ国間で問題を早く解決し、それが世界の経済成長につながることを願っている。ファーウェイに対する取引は、個社で考えるものであり、JEITAとして何かを行うことはない」と話していた。

《山田清志》

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