つくばエクスプレスが2030年代前半までに8両化へ…朝ラッシュ時の混雑率を150%以下まで緩和

TX線では、朝ラッシュ時1時間あたりの最混雑区間における運行本数を現行の22本から25本に増強する「25本化事業」が2020年春に実施される予定となっているが、2030年代までには沿線人口の増加により、さらなる利用者増や朝ラッシュ時の混雑・遅延が見込まれることから、8両編成化に踏み切ることになった。
6両編成で運行されている現状では、2018年度の朝ラッシュ時混雑率が169%だったが、25本化事業が実施されれば155%に低減。さらに8両編成化が実現すれば1編成あたり30%程度の輸送力が増強され、その後の輸送需要を勘案しても混雑率は150%を下回るという。
8両編成化に際しては、ホームや車両留置線の延伸、変電所の増強、TX総合基地内設備の新造といった設備関連に360億円程度を投じる予定だが、車両増備の規模については今後決定するとしている。
事業については、終電~初電の間に2~3時間程度で行なう日常の保守・修繕工事と並行して実施すること、TX線が地下と高架の完全立体構造となっているため、資材搬入できる箇所が限定されることから、10年超を要するとしている。したがって、8両編成の実現は2030年代前半になる予定だ。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》