GLCは、『GLK』の後継モデルとして、2015年6月に欧州で発表された。このGLCがデビューから4年が経過し、初の本格改良を受けた。改良新型では、スポーティさをさらに追求するとともに、「MBUX」やジェスチャーコントロール、新エンジンなどを採用する。
◆48Vマイルドハイブリッドで燃費性能を追求
改良新型の技術面でのハイライトが、48Vのマイルドマイブリッドの採用だ。新開発の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンに、48Vのマイルドハイブリッドを組み合わせた。ベルトを介してクランクシャフトと接続されるスターターとジェネレーターを兼ねるモーター、「BSG」(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)を採用する。
48Vの電気システムも導入され、回生ブレーキなどにより発電した48Vの電気を、蓄電容量1kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄える。このバッテリーの電力が、必要な際に最大出力14ps、最大トルク16.3kgmのモーターを回して、エンジンのパワーをアシストする。

◆内外装をイメージチェンジ。最新のLED技術をヘッドランプに導入
改良新型のエクステリアには、デイタイムランニングライト付きのLEDハイパフォーマンスヘッドランプを標準装備した。マルチビーム技術を導入したフルLEDヘッドランプは、オプションで選択できる。リアには、フルLEDテールランプを採用。エグゾーストを組み込んだリアバンパーやクロームスキッドプレートも新しい。17~19インチのホイールも新デザインだ。「AMGライン」仕様には、ダイヤモンドパターンのフロントグリルや専用バンパーが装備される。

◆フルデジタルコクピットや自然対話式の音声認識を採用
改良新型には、対話型のインフォテインメントシステム、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を採用する。その最大の特長のひとつが、人工知能(AI)による学習機能で、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備えている。
さらに、オプションで10.25インチのワイドディスプレイとタッチスクリーン操作対応の高精細ワイドスクリーンを備えたフルデジタルコックピットや、自然対話式音声認識機能を備えたボイスコントロールを導入する。ボイスコントロールは、「ハイ メルセデス」と呼びかけることで起動する。
新開発の自然対話式の音声認識機能は、目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力と読み上げ、気象情報など、多くのインフォテインメント機能に加えて、エアコン、各種ヒーター、照明など、さまざまな便利機能にも対応している。