ボッシュ、電動車のバッテリー寿命を延ばすクラウドサービス開発

ボッシュのEVなどの電動車のバッテリー寿命を延ばすためのクラウドサービスのイメージ
ボッシュのEVなどの電動車のバッテリー寿命を延ばすためのクラウドサービスのイメージ全 1 枚

ボッシュ(Bosch)は7月9日、EVなどの電動車のバッテリー寿命を延ばすためのクラウドサービスを開発した、と発表した。

リチウムイオン電池の平均寿命は、一般的に8~10年と言われる。バッテリーメーカーは通常、10万~16万kmの走行距離を保証している。しかし、急速充電の繰り返しや、運転スタイル、気温などが要因となり、バッテリーの性能は低下する。

ボッシュのクラウドサービスは、バッテリーの性能低下の要因を分析し、これを克服するように設計されている。気温や充電など、バッテリーに関連するすべてのデータが、リアルタイムでクラウドに送信され、機械学習アルゴリズムによってデータが評価される。これにより、ボッシュは常にバッテリーの状態を把握し、バッテリーの耐用年数と性能に関する信頼性の高い予測を可能にする。

また、「スワームインテリジェンス(群知能)」を導入する。分析に使用されるアルゴリズムは、個々の車両からだけでなく、走行する多くの車両から収集されたデータを評価する。スワームインテリジェンスは、電動車のバッテリーの劣化要因をより多く特定し、より迅速に対応することを可能にする。

ボッシュのクラウドサービスでは、低温や高温の際、バッテリーをフル充電しないようにする。低温時や高温時、バッテリーをフル充電しないことによって、バッテリーを消耗から保護する。また、クラウド内のデータを、バッテリーのメンテナンスなどに役立てる。例えば、バッテリーの故障が認識されるとすぐに、ドライバーに通知する。これにより、バッテリーが大きなダメージを受ける前に、バッテリーを修理できる可能性が高まるという。また、車載ディスプレイを介してバッテリーの電力を節約する方法について、ドライバーに合わせた運転のヒントを提案する。

ボッシュは、常時バッテリーの状態を分析し、バッテリーセルの劣化を防止、低減するための適切な措置を取る。これらの対策により、電動車の最も高価な部品であるバッテリーの消耗を、最大20%減らすことができる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. テスラが社名変更、エネルギー事業拡大へ
  2. ジープの小型SUV『アベンジャー』、PHEVの「4xe」を間もなく発表へ
  3. ホンダ『シビック』、米国初のハイブリッドは200馬力…「タイプR」以外では最強
  4. “10年先を行く”究極のハイパフォーマンスホイール、レイズ『グラムライツ 57NR』の技術革新と魅力の全貌PR
  5. 6年ぶりビッグネーム復活!? 新開発のV12エンジンが搭載されるフラッグシップGTとは
  6. KGモーターズ、超小型モビリティの車名を『mibot』と発表
  7. 水平対向8気筒エンジン搭載バイクは世界唯一、中国長城汽車の「SOUO」ブランドが発表
  8. トヨタ『シエンタ』対応の「車中泊キット」一般販売開始
  9. 次期型はポルシェの兄弟車に!? VW『シロッコ』、電動スポーツカーとして復活か
  10. VWの小型ミニバン『キャディ』、改良新型を生産開始…5月末ドイツ発売へ
ランキングをもっと見る