ピニンファリーナの1900馬力EVハイパーカー、『バッティスタ』…最新仕様を8月に発表へ

最高速は350km/hオーバー

フルカーボン製ボディで軽量化

最新仕様には最終の風洞実験の成果を反映

ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子
ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子全 13 枚

アウトモビリ・ピニンファリーナは、米国で8月に開催される「モンテレーカーウィーク」において、EVハイパーカーの『バッティスタ』(Automobili Pininfarina Battista)の最新仕様を初公開すると発表した。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、イタリアのデザイン工房、ピニンファリーナの親会社であるインドの大手自動車メーカーのマヒンドラ&マヒンドラ(マヒンドラ)が立ち上げた新ブランドだ。その最初の市販車が、EVハイパーカーのバッティスタ。バッティスタとは、ピニンファリーナの創設者、バッティスタ・ファリーナ(Battista Farina)氏に敬意を表すネーミングとなる。

最高速は350km/hオーバー

バッティスタのEVパワートレインの開発には、リマックアウトモビリ社が参画している。リマックアウトモビリ社は2009年、クロアチアに設立。アウトモビリ・ピニンファリーナとリマックアウトモビリ社は技術提携を締結。リマックの持つバッテリーやモーターなどの電動パワートレインやソフトウェア&ハードウェアを、ピニンファリーナバッティスタに供給する。

ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子

バッティスタのEVパワートレインは、4個のモーターを搭載し、合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能を採用。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内の性能を発揮する。ピニンファリーナによると、0~100km/h加速2秒以内の性能は、現行のF1マシンを凌ぐという。

また、バッティスタは5種類の走行モードが切り替えできる。最高速は350km/hオーバーだ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ450kmの性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。

ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子ピニンファリーナ・バッティスタの最新仕様の開発の様子

ブレーキは、カーボンセラミックを使用する。ローター径はフロント、リアともに390mmだ。キャリパーは、フロントが6ピストンとした。リアには、エアブレーキ機能が備わる。タイヤはピレリと共同開発した専用の「P-Zero」で、21インチサイズを装着している。

フルカーボン製ボディで軽量化

ピニンファリーナ・バッティスタピニンファリーナ・バッティスタ

バッティスタのボディ構造は、フルカーボンファイバー製のモノコックに、カーボンファイバー製ボディパネルを組み合わせる手法で軽量化した。車体の前後はアルミによる構造として、衝突時の衝撃を吸収する。

バッティスタのインテリアデザインは、エレガントさを追求しながら、ドライバーが運転に集中できるインターフェースを取り入れた。ドライバー正面には、小型ディスプレイモニターがレイアウトされ、重要な情報を表示する。

ピニンファリーナ・バッティスタピニンファリーナ・バッティスタ

コンパクトなステアリングホイールの両側には、ドライバーに向けた大型ディスプレイモニターを設置する。左側の画面で車両のダイナミクスとパフォーマンスをコントロールし、右側の画面でメディアとナビゲーションを操作する。ピニンファリーナによると、最小限のボタンとスイッチで、ドライバーが車と対話する方法を直感的に作り出すのが狙いという。

最新仕様には最終の風洞実験の成果を反映

ピニンファリーナ・バッティスタピニンファリーナ・バッティスタ

バッティスタの開発は現在、シミュレーターを使った走行テストと、最終の風洞実験の段階にある。元F1ドライバーで開発チーフドライバーのニック・ハイドフェルド氏による初のサーキットテストも計画されている。この最終の風洞実験の結果を反映させた最新仕様を、米国カリフォルニア州で8月に開催されるモンテレーカーウィークで初公開する予定だ。ピニンファリーナは、世界初のEVハイパーカーの進化した形を、顧客に提示する、としている。

《森脇稔》

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