ZF、アクティブダンパー+後輪操舵を発表…パワースライドを防ぐ

ZFのアクティブ・リアステアリング・システムの作動イメージ
ZFのアクティブ・リアステアリング・システムの作動イメージ全 1 枚

ZFは、ドイツで開催した「グローバル・テクノロジー・デイ2019」で初公開した「フライングカーペット2.0」に、「アクティブ・リアステアリング・システム」を採用すると発表した。

フライングカーペット2.0は、アクティブダンピング、ブレーキ、ステアリングシステムを組み合わせたシャシーコンセプトだ。乗員を不快な動きから解放し、道路の凹凸や傾きをアクティブに解消するための支援を行う。

このフライングカーペット2.0に採用されるのが、アクティブ・リアステアリング・システムの「AKC」だ。乗員の快適性を向上させるとともに、高い安全性、運動性能、取り回しの良さを追求する。

AKCは、低速ではリアが逆位相に動き、高速では同位相に動くことにより、取り回しの良さと安定性を両立する。例えば、4輪独立のフルアクティブダンピングシステムの「sMOTION」と組み合わせて使用することで、AKCはタイトコーナーにおけるリアのパワースライドを防ぐことができる。

ZFのステア・バイワイヤ・パワーステアリングとアクティブ・ブレーキシステムの「IBC」、sMOTION、AKC という4つのシャシーコンポーネントによって、ほぼすべての運転状況に対応する最適な車両運動制御を行うという。

このスマートシャシーの中核技術が、「cubiX」コントロールシステムだ。フィードバック制御アルゴリズムが、アクティブおよびセミアクティブにアクチュエーターを結び、制御する。このシステムは、自動車メーカーからのほぼすべての要求に対応できるよう、スケーラブルなモジュラー設計が採用されている。個別のアクチュエーターを最適に接続することで、快適性だけでなく、運動性能と安全性の向上が可能になるという。

コントロールユニットは、各ホイール周辺に装備された加速度センサーとハイトセンサーから、データを受け取る。カメラシステムによって、フライングカーペット2.0 を使用する車両は、事前に異常を検知したり道路標識や障害物などを認識したりすることで、予めアクチュエーターの作動に備えることができる。また、住宅街以外の場所では、自動的にスポーツモードやコンフォートモードに切り替えられるような設定も可能、としている。

《森脇稔》

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