この夏、帰省と合わせて親孝行ドライブを---日産「#助手席孝行」の体験会

「#助手席孝行」デモの父娘。娘さんが日産社員。
「#助手席孝行」デモの父娘。娘さんが日産社員。全 8 枚

日産自動車がお盆の帰省タイミングなどにあわせて呼びかけを行っている「#助手席孝行」の体験会が、神奈川県横浜市にある日産グローバル本社ギャラリーにて開催された。

「#助手席孝行」とは昨今問題になっている高齢者の安全運転について、自動ブレーキや自動運転といった技術面以外でのサポートを行うことで、交通事故ゼロを目指していこうというもの。その名の通り、親孝行を兼ねて一緒にドライブへ行き、助手席から親の運転を見てコミュニケーションを取る、本人が気づいていないクセなどを見抜くものとなっている。

この活動の監修を行っているNPO法人「高齢者安全運転支援研究会」の平塚雅之事務長は、「みぎあしは」をキーワードに、5つのチェックポイントを挙げていた。

まず「み」は「ミラーちゃんと見てる?」となり、本人は見ているつもりでも、首をちゃんと動かしてない人がとても多いと言う。意識的に首を動かして、ミラーを見て後方確認することが大事な項目だ。

続いて「ぎ」は「ギアチェンジ迷ってない?」。高齢化によりだんだん握力がなくなり、シフトロック解除ボタンの操作やシフトレバーの操作に手間取ることも増えているそうだ。これらがスムーズにできているか、ギアチェンジを迷っていないかが2つ目のチェックポイントとなる。

3つ目、「あ」は「アクセルとブレーキ急じゃない?」。ブレーキとアクセルの踏み間違いがよく問題として挙げられるが、そもそもの判断力や反射速度が衰えるので、とっさに何かしようとした時に遅れるのはもちろん、ひとつの事で頭がいっぱいになってしまう人も多いと言う。このポイントについては「同乗者が酔っちゃうよって言ったら危ない」という目安のアドバイスも挙がっていた。

4つ目、「し」は「車間距離保ててる?」となる。老化と共に視空間認識機能が衰え、車間距離や右折のタイミングなど、目から情報を得ているものが加齢で甘くなっていく。離れすぎてたり近すぎたりしてまた余計な動作をすることで別の事故が生まれる可能性もあるため、判断能力を知ることも大事だと述べていた。

最後の「は」は「ハンドル遅れてない?」で、運転に慣れていることで基本動作は覚えているが、前述の通り目の衰え問題で速度感のズレが起きたりすると、ハンドルを切るタイミングがずれてくる。そしてそれに慌てて、またブレーキを踏んでしまうといった連鎖的な事故にも繋がり兼ねない。ここでもひとつアドバイスが挙がり、年齢にあわせて10km/h程度速度を落とすことが推奨されていた。

これらの項目を重点的にチェックすることで、親の運転が問題ないか簡易ではあるが確認できるという。ただ問題があったからといって、それをそのまま伝えても、なかなか受け入れることができない人が多いというのも事実としてあるそうだ。

平塚事務長は、「助手席孝行というものは、決して偉い人の立場になって一方的に指摘するのではなく、横について両親の運転を客観的に見るというのが大事。両親にもここまで運転し続けてきた、みんなを育ててきた、守ってきたプライドがある。まずは『ありがとう』という気持ちから伝えて頂ければ、と。単に事故が多いから危ないといっても聞かない人は多いですが、孫が『酔うから安全運転して』って言ったら断るおじいさん、おばあさんはいないです。ぜひこのチェックリストをいろんなところで使っていただければと思います」と、感謝の気持ちを持って伝えることを強調していた。

また別のデータとして高齢者の運転に対する意識や親の運転についての意識調査を行ったアンケート結果に基づいたトークも行われ、日常生活では衰えを感じているものの、車の性能が上がっているため運転は衰えていないと感じてしまう問題や、自動ブレーキや安全運転技術について興味がある人は多いが、新しい車に買い換えるのは難しいといった問題も挙げられていた。

体験会は3日も開催される。

《二城利月》

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