ベントレー、フライングスパー 新型とEVコンセプト発表へ…ブランド100周年を祝う

フロントのマスコットが自動でせり上がり点灯

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

W12ツインターボは635ps

未来の大型EVクーペを提案

AIが乗員のニーズを予測

4モーターで最高速300km/h

ベントレー・フライングスパー新型
ベントレー・フライングスパー新型全 29 枚

ベントレー(Bentley)は8月6日、米国で8月15日に開幕する「モントレー・カー・ウィーク」において、ブランドの100周年を祝うと発表した。市販車では新型『フライングスパー』、コンセプトカーではEVの『EXP100GT』をデビューさせる。

画像:ベントレー・フライングスパー 新型と EXP 100 GT

フロントのマスコットが自動でせり上がり点灯

新型フライングスパーの外観は、ベントレーらしい彫りの深いデザインで、優雅さと逞しさを追求する。クリスタルカットガラスのような輝きを放つLEDマトリクスヘッドライトを標準装備した。新型では、ライト後方にクロームスリーブを追加し、点灯していない時にも、光って見えるようにした。Bのモチーフが光るテールライトには、ラップアラウンドデザインを新たに採用した。

フライングスパーの車名が復活して以来、初採用となったのが、ボンネットの「フライングB」のマスコットだ。デザインは一新されており、ドライバーが車両に近づくと、ウェルカムライトとキーレスエントリーに連動してマスコットが自動でせり上がり、点灯する設計とした。

ウッドパネルが回転してタッチスクリーンが出現

新型のインテリアには新設計のシートを採用し、シートレザーは15色から選択できる。ヒーター、ベンチレーター、マルチモードマッサージ、調節式ボルスター、トップチルトなどの機能が付く。ロアコンソールからフェイシアにかけては、ベントレーウィングのデザインが反映された。ドアトリムには、自動車向けとしては初の3Dテクスチャーのダイヤモンドキルトレザーを採用する。

浮かんでいるように見えるセンターコンソールには、カスタマイズ可能な12.3インチHDタッチスクリーンを装備した。スマートフォンなどに便利な非接触式ワイヤレス充電と、2か所のUSBポートも装備している。

新型フライングスパーには、「ベントレーローテーションディスプレイ」を導入する。エンジンスタートボタンを押すと、ダッシュボード中央のウッドパネルが回転して、12.3インチのタッチスクリーンが現れ、カスタマイズ可能な3種類のウィンドウがタイル表示される。ローテーションディスプレイをさらに回転させると、2つ目の面には外気温計とコンパスとクロノメーターなどのアナログメーターが3つ現れる。3つ目の面は、シンプルかつシームレスなウッドパネルで、デジタル表示は一切なくなる。

後席には、新設計のタッチスクリーンリモートが装備される。コンソールに一体化されており、ボタンひとつで簡単に取り外しできる。タッチスクリーンリモートによって、ブラインド、リアシートのマッサージ機能、後席のクライメートコントロールなどさまざまな操作が可能。ムードライティングなどの設定を保存することもできる。

W12ツインターボは635ps

新型のパワートレインには、直噴6.0リットルW12気筒ガソリンツインターボを搭載する。このエンジンは、最大出力635ps、最大トルク91.8kgmを引き出す。トランスミッションは、ZF製の8速デュアルクラッチ、駆動方式は4WDを組み合わせる。

新型は、リアアクスルにトルクが伝達される2WD走行が基本になる。路面状況の変化やスリップの発生を検知すると、自動的に4WDに切り替わり、フロントアクスルにもトルクが伝達される。新型は、0~100km/h加速3.8秒、最高速333km/hの性能を備えている。

未来の大型EVクーペを提案

EVコンセプトカーのEXP 100 GTは、ベントレーブランドの未来を体現した革新的なゼロエミッションのコンセプトカーだ。プラットフォームの完全電動化というメリットを生かし、ベントレーが考える2035年のグランドツアラーの姿を提示している。

軽量アルミとカーボンファイバーを用いた2ドアクーペのボディは全長が5800mm、全幅は2400mmだ。フロントには、マトリクスグリルとフライングBマスコットを装備する。車両に近づくとグリルからマスコットへ光が走り、その光がボンネット中央に沿って流れ、キャビンへ到達。車両が目を覚ます瞬間を表現しているという。

リアは、トランクの馬蹄形の部分が3DのOLEDスクリーンになっており、リアライトの輝きと重なって光の効果を生み出す。銅を溶け込ませた「リバーウッド」、「コンパス」と名付けられたボディカラーには、もみ殻をリサイクルした原料を採用している。

インテリアは、ウッド、レザー、ガラスといった最高級の天然素材をふんだんに使用しながら、ベントレーならではのクラフトマンシップの新境地を提示する。レザーのような手触りの生地は100%オーガニックだ。その原料は、ワインの醸造過程で生まれる。ガラスルーフにはプリズムが埋め込んであり、ガラスルーフから差し込んだ光は、光ファイバーを通してキャビンへと送られる。運転席ドアと助手席ドアは幅が2mあり、回転軸を中心に上方に大きく開き、アクセス性を高めた。ドアは全開にすると約3mの高さになる。

AIが乗員のニーズを予測

「ベントレーパーソナルアシスタント」と名付けられたAI(人工知能)を搭載する。このシステムには5種類のモードが用意されており、乗る人に合わせてカスタマイズすることができる。5種類のモードは、「エンハンス」、「コクーン」、「キャプチャー」、「リ・リブ」、「カスタマイズ」だ。フロントとリアには「カンブリアクリスタル」のインターフェースが装備されており、そのインターフェースに向かって手でジェスチャーをすれば、AIがコマンドを認識する。

エンハンスモードでは明るさ、音、香り、大気の質などの情報が車外から収集され、ガラスルーフに覆われていてもオープントップのような開放感を追求する。コクーンモードでは空気清浄機能が働き、ガラスが不透明に切り替わってプライバシーが確保され、外の世界と切り離される。キャプチャーモードでは車内と車外の状況が記録され、履歴として残る。リ・リブモードでは過去のグランドツアーのハイライトを再現でき、カスタマイズモードでは、ドライバーやその他の乗員の好みに合わせ、他のモードの要素を組み合わせることができる。

また、ベントレーパーソナルアシスタントは、オーナーから得た情報を基に乗員のニーズを予測し、快適性をさらに引き上げる。例えば、走行中の乗員位置にシート表面が反応し、サポートがもっと必要であることが感知されると、自動的にシートのサポートが強化される。

車載ディスプレイには、拡張現実(AR)を用いる。乗員のニーズに応じて、外の世界を遮断したリラックス空間にもなる。すべてのディスプレイには、シンプルかつ直感的なインターフェースが採用された。ドアには透明なOLEDインフォメーションディスプレイが備わり、ガラスは自動調光式。フロントのエンターテイメントスクリーンは自動運転中、映画やライブビデオなどを再生できる。

4モーターで最高速300km/h

EXP100GTのEVパワートレインは、電気モーターを4個搭載する。4個のモーターは合計で153kgmの最大トルクを引き出す。車両重量は1900kg。パワフルなモーターは、0~100km加速2.5秒以下、最高速300km/hのパフォーマンスを可能にする。バッテリーは、エネルギー密度が従来の5倍と高いものを搭載する。そのため、わずか15分でバッテリー容量の80%を充電できる。1回の充電で、最大700kmの航続を可能にしている。

EXP100GTには、完全自動運転機能が備わる。車両周辺の環境を認識し、乗員が快適に移動できるように、走りを自動的にコントロールする。ドライビングのスリルを楽しみたいときは、手動運転に切り替えることもできる。

《森脇稔》

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