ホンダ「選択と集中」、新型 アコード HVをタイから輸入へ[新聞ウォッチ]

ホンダの新型アコード。右ハンドル仕様が、バンコクモーターショー2019において世界で初めて公開された。(3月)
ホンダの新型アコード。右ハンドル仕様が、バンコクモーターショー2019において世界で初めて公開された。(3月)全 3 枚
気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

「選択と集中」は財務体質の改善など構造改革には欠かせない戦略だが、ホンダは2021年度までに設備が老朽化した埼玉県の狭山工場での乗用車生産を終了するのに伴い、その狭山工場で現在生産している主力セダン『アコード』を東南アジアのタイの工場に移管して日本にも逆輸入するという。

きょうの日経が1面で「環境車生産アジア移管、ホンダはタイ、HV逆輸入」と報じたほか、毎日や産経も「ホンダアコード国内の生産終了、タイの工場に移管」などと取り上げている。

アコードは北米や中国など世界各地で展開する、ホンダの車種の中では上級クラスの世界戦略車だが、セダンの不人気とも重なって販売台数は伸び悩んでいる。記事によると、タイの工場から日本に逆輸入するアコードは、20年初めに日本でも発売する予定のハイブリッド車(HV)の新型モデルから切り替えるという。

タイでは電動車の現地生産を促すため、自動車各社に対し、法人所得税や製品にかかる物品税、さらに生産設備の輸入税を減免する優遇制度を設けている。世界的な生産体制の効率化を進めているホンダは、需要のある所で生産する地産地消の考えからも「タイに移管し、投資効率を高める」(日経)狙いのようだ。

ホンダでは、2000年初めにタイのアユタヤ工場で現地生産した新興国向けの低価格帯の『フィットアリア』を日本市場にも逆輸入したが、販売が振るわず08年には取り止めている。タイは「微笑みの国」とも呼ばれているが、『N-BOX』のバカ売れで軽自動車のシェアが極端に高い国内市場で、タイ産のアコードでも笑みがこぼれるかどうか、注目したい。

2019年8月9日付

●都心上空ルート3月開始、羽田発着、年3.9万回増(読売・1面)

●電動車4割突破、上半期新車販売、HV好調、EV失速(読売・10面)

ヤマハSR330●二輪よりマリン、ヤマハ発・スズキ好調(朝日・7面)

●ボルボ、個人情報2940人分を流出(朝日・7面)

●工学院チーム挑む悲願のV豪で世界最高峰ソーラーカーレース(朝日・20面)

●リチウムイオン電池、回収へ表示義務化、国検討(毎日・2面)

●ホンダのアコード国内の生産終了、タイの工場に移管(毎日・7面)

●ヤマハ発が下方修正、通期14.3%減益、米中影響織り込む(産経・8面)

●東日本被災地550キロ、20年度全線開通、復興道路など未定区間めど(東京・6面)

●環境車生産アジア移管、ホンダはタイ、HV逆輸入(日経・1面)

●カーシェア実質値上げ、パーク24レンタルと一部融合(日経・12面)

《福田俊之》

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