逆走事故の金沢シーサイドラインで自動運転を再開…運行本数は事故前の98%に 8月31日から

事故発生前と同様ではないが、8月31日から自動運転に戻ることになった横浜シーサイドラインの列車。
事故発生前と同様ではないが、8月31日から自動運転に戻ることになった横浜シーサイドラインの列車。全 1 枚

横浜市の新杉田駅(磯子区)と金沢八景駅(金沢区)を結ぶ金沢シーサイドラインを運営する横浜シーサイドラインは8月27日、新杉田駅で6月1日に発生した逆走事故の影響で手動運転に切り換えていた金沢シーサイドラインを、8月31日から自動運転で再開すると発表した。

横浜シーサイドラインでは、事故後の6月3日まで金沢シーサイドライン全線の運行を休止し、翌4日から運転士を乗務させての手動運転に切り換えていたが、運行本数は自動運転時の65%に留まり、振替輸送も継続していた。

この事故は、自動運転の要である自動列車運転装置(ATO)の地上装置から進行方向を変える指示が正常に出ていたにも拘わらず、回路の一部で発生した断線によりモーターにつながる制御装置へ情報が伝わらなかったことが原因とされていた。

これを受けた横浜シーサイドラインは、7月19日に国土交通省で開催された「第3回無人で自動運転を行う鉄軌道の事故防止に関する検討会」で対策を示した結果、有効性が確認されたとして、自動運転再開に踏み切ることになった。

ただし、再開後も完全に事故発生前の状態に戻るわけではなく、事故の影響で編成が1本足りなくなっていることから、運行本数は事故発生前の98%となる。ただし、手動運転による再開後も行なっていた代替輸送は終了する。

また、改修箇所の点検を強化するため、3日ごとに実施する通常の列車検査を2回程度実施するが、その際は手動による緊急停止と指令所への通報を行なうための保安要員が運転席に同乗する関係で、手動運転時と同じ65%の運行本数となる。

このほか、再開から1か月後に行なわれる改修箇所の重要点検を行なう臨時検査までは、新杉田駅と金沢八景駅に、ホーム上の非常停止ボタンで列車を停止させる保安要員を配置して運行するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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