近鉄の名阪特急に新型80000系…「グランクラス」並のプレミアム車両連結 2020年3月14日導入

「先進的でスピード感ある車体形状とそれを際立たせるメタリック塗装」とした80000系『ひのとり』の外観。
「先進的でスピード感ある車体形状とそれを際立たせるメタリック塗装」とした80000系『ひのとり』の外観。全 11 枚

近畿日本鉄道(近鉄)は8月30日、名阪特急向けの新型特急車両を2020年3月14日から大阪難波~近鉄名古屋間で運行すると発表した。

この車両は「80000系」と呼ばれるもので、愛称名は『ひのとり』。両先頭車はJRの「グランクラス」に相当するプレミアム車両で、2人掛けと1人掛けのプレミアムシートを配置。それ以外の普通車に相当するレギュラー車両は2人掛けのシートが並ぶ。いずれのシートもバックシェル付きとなる。

車内にはサービス設備としてベンチスペースやカフェスポット、無料WiFi、案内用の大型液晶ディスプレイ、ロッカー付き大型荷物置き場が設けられ、全客室には「ナノイー」と呼ばれる空気清浄機を装備する。また、セキュリティ対策として、客室やデッキ、大型荷物置き場には防犯カメラが取り付けられる。

運行開始時は6両編成3本が投入され、2020年度中には6両編成5本、8両編成3本を増備。最終的に11本72両が投入される。

『ひのとり』の編成図。当初は6両編成で運行され、2020年度中にはレギュラー車両を2両増結した8両編成も登場する。定員は6両編成が239人、8両編成が327人。6両編成の場合、3号車に喫煙室が設けられる。『ひのとり』の編成図。当初は6両編成で運行され、2020年度中にはレギュラー車両を2両増結した8両編成も登場する。定員は6両編成が239人、8両編成が327人。6両編成の場合、3号車に喫煙室が設けられる。

『ひのとり』の時刻は、平日が大阪難波発8時・10時・13時・14時・16時・20時、近鉄名古屋発7時・11時・13時・17時・19時・20時。土休日が大阪難波発8時・9時・11時・15時・16時20分・19時、近鉄名古屋発8時20分・12時・14時・16時25分・18時・19時。

全編成が揃う2020年度中には大阪難波、近鉄名古屋を毎時00分に発車する特急と、停車駅が少ない名阪特急を80000系で運行。大阪難波~近鉄奈良間の一部の特急でも運行される予定。

プレミアム車両の車内イメージ。眺望性を重視したハイデッカー構造で、シートピッチはJRの「グランクラス」と同じ1300mm。横揺れを低減する電動式のフルアクティブサスペンションも装備し、天井の間接照明にはフルカラーLEDを使用。プレミアム車両の車内イメージ。眺望性を重視したハイデッカー構造で、シートピッチはJRの「グランクラス」と同じ1300mm。横揺れを低減する電動式のフルアクティブサスペンションも装備し、天井の間接照明にはフルカラーLEDを使用。

『ひのとり』に乗車する場合は運賃と特急料金のほかに、特別車両料金が必要となり、プレミアム車両は900円、レギュラー車両は200円の追加となる。

なお、近鉄では『ひのとり』の運行開始を記念して、プレミアムシートの展示会を8月31日から10月17日まで、大阪上本町駅(大阪市天王寺区)を皮切りに、大阪阿部野橋駅(大阪市阿倍野区)、近鉄百貨店あべのハルカス近鉄本店(大阪市阿倍野区)、あべのハルカス16・17階で順を追って開催。名古屋地区などでも展示を予定している。

プレミアムシートの構造。シートは本革で、気兼ねなくシートを倒せるバックシェルが付いた形は「グランクラス」のシートに似ている。プレミアムシートの構造。シートは本革で、気兼ねなくシートを倒せるバックシェルが付いた形は「グランクラス」のシートに似ている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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