[サウンドシステム構築論]ダイヤトーンサウンドナビ・システムの独自機能を楽しむ

ダイヤトーンサウンドナビ
ダイヤトーンサウンドナビ全 3 枚

カーオーディオにおいてはシステムメイクの方法論が多々ある。その1つ1つを紹介してきた当短期駐中連載。第9回目となる当回は、三菱電機の『ダイヤトーンサウンド』に焦点を当て、これだからこそ可能となる特別なシステム構築術をクローズアップする。

【画像全3枚】

『ダイヤトーンサウンドナビ』に搭載されている“タイムアライメント”機能はひと味違う?

最初に、『ダイヤトーンサウンドナビ』で特別なシステム構築が可能となる、その理由から解説していこう。

『ダイヤトーンサウンドナビ』にはとある独自機能が搭載されている。それがあるからこそ、スペシャルなシステムレイアウトが可能となるのだ。その機能の名は、“マルチウェイ・タイムアライメント”。通常の“タイムアライメント”とはひと味違った使い心地が味わえる。

違いを説明するためにまずは、通常の“タイムアライメント”がどのような機能なのかをおさらいしておこう。

クルマの中では、ドライバーから見てスピーカーがさまざまな場所に取り付けられている。そしてそれぞれは、ドライバーからの距離もまちまちだ。ゆえに、各スピーカーから放たれる音の到着タイミングがバラバラになるので、正しいステレオイメージを感じ取り難い。

しかし“タイムアライメント”を使えば、各スピーカーの発音タイミングを揃えられるので、あたかもすべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を作り出せる。結果、ステレオイメージを正しく感じ取れるようになる。

しかし、このようなコントロール方法を取ろうとすると、各スピーカー用の音楽信号を個別の回路で伝送しなくてはならなくなる。個別に“タイムアライメント”を掛けるので、それぞれの信号を伝送の過程で混ぜるわけにはいかないのだ。

ところが『ダイヤトーンサウンドナビ』の“マルチウェイ・タイムアライメント”では、個別に制御したツイーター用の音楽信号とミッドウーファー用の音楽信号とを同一回路で伝送できる。2つの信号を混ぜてしまっても、スピーカーを鳴らす段になれば、それぞれに掛けた“タイムアライメント”の設定どおりにツイーターとミッドウーファーから音が放たれる。このような不思議なことが、『ダイヤトーンサウンドナビ』では可能となるのだ。

リアスピーカーを残せると、車内エンタメの楽しみ方の幅が広がる!

さて、“マルチウェイ・タイムアライメント”のこのような特長を利用すると、これならではのスペシャルなシステムが組めるようになる。どのようなシステムが組めるのかを具体的に紹介していこう。まずは、「2chステレオ音源と5.1chサラウンド音源の両方を高音質で楽しめるシステム」から。

通常、ツイーターとミッドウーファーとの個別制御をしようとすると、メインユニットの内蔵パワーアンプの4ch出力をフロントスピーカーすべてで使い切ることになる。ゆえにリアスピーカーは鳴らせなくなるのだが、『ダイヤトーンサウンドナビ』ではそうはならない。内蔵パワーアンプの2ch出力だけでツイーターとミッドウーファーの個別制御が可能となるので、内蔵パワーアンプのリア出力を殺さずにすむ。

となると、リアスピーカーがあるからこその楽しみ方が可能となる。『ダイヤトーンサウンドナビ』ではそれを見越してか、5.1chサラウンドをよりリアルに再現できる機能が搭載されている。2chのステレオ音源と、5.1chのサラウンド音源の両方を、高音質で楽しめるというわけなのだ。

ちなみに、『ダイヤトーンサウンドナビ』に搭載されている5.1ch用の機能とは、“ダイヤトーン・サラウンド”という機能だ。これを使うと、通常のサラウンド再生音よりも音像が水平・高さ方向に広がるので、密度が高く空間の広いサラウンド効果を発揮可能となる。

5.1chソフトも高音質で楽しめると、車内エンタメの幅が広がる。映画も大迫力で再生できるし、5.1chに対応したライブ音源ならばそれを、コンサートホールにいるかのような臨場感で再生できる。ロングドライブでも退屈することはないはずだ。

他にはないやり方で、2ウェイシステムを制御可能に!

そしてもう1つ、『ダイヤトーンサウンドナビ』では、『仮想3ウェイシステム』も構築できる。セパレート2ウェイスピーカーシステムを、あたかも3ウェイスピーカーをコントロールするかのように制御するシステムが組めるのだ。

これが可能となることで得られるメリットは以下のとおりだ。通常2ウェイシステムでは、ミッドウーファーは低音から中音まで広範囲の再生を受け持つこととなる。しかしながら低域と中域では、音の特性が案外異なっている。中域は指向性が比較的に強く、しかし低域は指向性が弱い。結果、中域と低域で聴こえ方に差異が出がちだ。

近い方のミッドウーファーはドライバーから見たときの取り付け角度が開いているので、指向性の強い中音よりも指向性の弱い低音の方を感じ取りやすくなる。しかし遠い方のミッドウーファーは取り付け角度がそれほど開かないので指向性の強い中音をよりしっかりと感じ取れる。結果、中音と低音がうまくバランスしなくなる。

しかし『ダイヤトーンサウンドナビ』の“マルチウェイ・タイムアライメント”を活用すると、ミッドウーファーが担当する帯域を2分割して中域と低域を個別に制御できるようになるので、中域と低域の聴こえ方のバランスを揃えられる。つまり、フロント2ウェイの不利点に対処することが可能となる。2ウェイスピーカーをより良いコンディションで鳴らせるのだ。

ちなみに言うと、フロントスピーカーがフルレンジタイプだった場合には、『仮想2ウェイ』コントロールも可能となる。フルレンジスピーカーをあたかもセパレート2ウェイスピーカーのようにコントロールできると、サウンドステージを高く持ち上げることなどが可能となる。

『ダイヤトーンサウンドナビ』なら、他とはアプローチの異なったサウンド制御も可能となる。その点でも楽しみ方の幅が広がる。より深く、カーオーディオを楽しめるのだ。

今回はここまでとさせていただく。次回もスペシャルなサウンドシステムを紹介する。乞うご期待。

『サウンドシステム構築論』Part9 「ダイヤトーンサウンドナビ・システム」を楽しむ!

《太田祥三》

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