未来のメルセデスベンツ Sクラス は電動化へ、『ヴィジョン EQS』発表…フランクフルトモーターショー2019

航続は最大700km

デジタルフロントグリルは188個のLEDで構成

左右のドアにディスプレイ配置

メルセデスベンツ・ヴィジョン EQS(フランクフルトモーターショー2019)
メルセデスベンツ・ヴィジョン EQS(フランクフルトモーターショー2019)全 21 枚

メルセデスベンツは9月10日、ドイツで開幕したフランクフルトモーターショー2019(Frankfurt Motor Show)において、コンセプトカーの『ヴィジョンEQS』(Mercedes-Benz VISION EQS) を初公開した。

「EQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。EQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。EQブランドの市販第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』だ。

メルセデスベンツが、フランクフルトモーターショー2019で初公開したヴィジョンEQSは、EQブランド初のセダンコンセプトカーだ。「EQS」の「S」は、『Sクラス』を意味しており、将来の大型の電動高級サルーンを提示している。

航続は最大700km

ヴィジョンEQSのEVパワートレインは、前後アクスルにモーターを搭載し、4輪を駆動する4WDとなる。2個のモーターは、最大出力476hp、最大トルク77.5kgmを引き出す。強力なモーターは、0~100km/h加速4.5秒、最高速200km/hの性能を発揮する。メルセデスベンツ・ヴィジョン EQSメルセデスベンツ・ヴィジョン EQS

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は100kWhと大容量だ。この効果で、1回の充電での航続は、最大700km(WLTPモード)の性能を備える。出力350kWの急速チャージャーに対応しており、バッテリーの8割の容量を、およそ20分で充電できる。

デジタルフロントグリルは188個のLEDで構成

ヴィジョンEQSには、世界初の188個のLEDで構成されるデジタルフロントグリルを装備した。ヘッドランプには、2つのホログラフィックレンズモジュールを備えた「デジタルライト」を採用する。メルセデスベンツによると将来、ほぼ無制限の数の照明バリエーションを可能にするという。リアには、229個の光る星で構成されたライトベルトを採用し、ブランドのロゴを従来にない新しい方法で輝かせる。

インテリアは、ラグジュアリーヨットの世界からインスピレーションを得ている。未来的なデザインで、コンパクトなステアリングホイールや大型ディスプレイモニターが特長だ。両側のドアにも、ディスプレイモニターが装備される。また、シートは独立4シーターで、フローティング構造のセンターコンソールが、前後を貫くデザインを採用している。

インテリアの素材には、クリスタルホワイトの「DINAMICA」マイクロファイバーやメープルトリムを採用した。これは、リサイクルされたペットボトルから作られている。人工レザーも使用されており、ナッパレザーのような微細な表面仕上げとした。ルーフライナーに使用される素材は、特別なプロジェクトから生まれたものだ。海洋廃棄物プラスチックからリサイクルされた素材を用いて、新たなレベルの持続可能な素材を提示している。メルセデスベンツ・ヴィジョン EQSメルセデスベンツ・ヴィジョン EQS

左右のドアにディスプレイ配置

大型ディスプレイモニターは、センターコンソールから浮かび上がるように見える。車両の各種機能は、ディスプレイのタッチコントロールで操作できるようにした。運転席と助手席のドア部分にも、ディスプレイをレイアウトする。将来的には、助手席の乗員も、「Mercedes me ID」を入力することができるようになるという。

マンマシンインターフェースを構成するのは、ディスプレイだけではない。室内全体に配された「アンビエントライトバンド」は、室内の乗員の着座位置情報によって通信できるコネクテッドライトだ。車内に特別な照明ムードを作り出したり、乗員に情報を伝えたりすることができる。
[PR]いまや自動車には必須の装備となっているドライブレコーダーだが、その記憶媒体のSDカードは、他の電子機器と比べて過酷な環境…

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  3. メルセデスベンツ『ウニモグ』、低床仕様登場…荷台高1200mm以下で作業効率向上
  4. トヨタ RAV4 新型の競合は? 価格帯別にライバルを予想する
  5. “空気圧が減る理由”を徹底解説! 今日から始める賢いタイヤ管理術~Weeklyメンテナンス~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る