ボルボブランド初の量産EV、XC40 に設定へ…10月発表予定

全車に電動車を設定する戦略の一環

車両のフロント構造を再設計

新世代の先進運転支援システム搭載の最初のモデルに

ボルボ XC40 のPHV(参考画像)
ボルボ XC40 のPHV(参考画像)全 11 枚

ボルボカーズは9月25日、コンパクトSUVの『XC40』(Volvo XC40)のEVを、10月16日に初公開すると発表した。

全車に電動車を設定する戦略の一環

ボルボカーズは2017年夏、2019年から全モデルに電動パワートレイン車を設定すると発表した。2019年以降に発売される全てのボルボ車に電気モーター搭載車を用意し、電動化を将来の事業の中心に据えると公表していた。XC40へのEVの設定は、この戦略の一環となる。

また、ボルボカーズは2025年までに、100万台の電動パワートレインのボルボ車を販売する目標を掲げている。量販が見込まれるコンパクトSUVのXC40が、この目標達成に大きな役割を担うことになる。

なお、ボルボカーズの電動化戦略では、全モデルにEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、もしくはマイルドハイブリッド車をラインアップする。2019~2021年の間に、5台のEVを発売する。そのうち3台はボルボカーズブランド、2台はポールスターの高性能車になる。

10月16日に初公開される予定のXC40のEVは、ボルボブランドにとって、初の量産EVとなる。同時に、世界で最も安全な自動車を目指している。ボルボ XC40 のEVボルボ XC40 のEV

車両のフロント構造を再設計

XC40のEVでは、ベース車両のXC40の優れた安全構造を基本としている。そのうえで、ボルボカーズの安全担当エンジニアは、フロント部分にエンジンのないEVに対応して、ボルボカーズの高い安全性要件を満たしつつ、乗員を安全に保護するために、車両のフロント構造を再設計し、強化することに取り組んだ。

また、万一の衝突の際に、乗客の安全を維持し、バッテリーの損傷を防ぐために、ボルボカーズはXC40のEVの乗員とバッテリーの両方に、新しい独自の安全構造も導入する。駆動用バッテリーは、アルミ製フレームで構成される安全ケージによって保護されており、ボディ構造の中央にレイアウトされ、バッテリーの周りには保護ゾーンを形成している。ボルボカーズによると、バッテリーを車両のフロア下に配置すると、車両の重心が低くなり、横転事故に対する保護性能が向上するという利点もあるという。

車体構造はフロント部分だけでなく、リア部分でも強化されている。リア部分では、電動パワートレインを車体構造に組み込むことにより、衝突の際の衝撃をキャビンから離れた方向へ分散し、車内の乗員が負傷するリスクを軽減している。ボルボ XC40 のEVボルボ XC40 のEV

新世代の先進運転支援システム搭載の最初のモデルに

アクティブセーフティシステムに関しては、XC40のEVには、新しい技術を採用している。このテクノロジーは、ボルボカーズとヴィオニア(オートリブのエレクトロニクス事業部門が独立した新会社)との合弁会社、Zenuityが開発したソフトウェアを使用したものだ。Zenuityは、拡大しつつある自動運転ソフトウェアシステムを手がけている。XC40のEVが、新世代の先進運転支援システム(ADAS)センサープラットフォームを搭載した最初のボルボカーズ車になるという。

新しいADASプラットフォームは、レーダー、カメラ、超音波センサーで構成される最新のスケーラブルなアクティブセーフティシステムだ。スケーラブルな特長のおかげで、従来よりも簡単に開発でき、自動運転技術の将来の導入の基礎を築く、としている。

《森脇稔》

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