ホンダ アフリカツイン 1100L の注目は排気量拡大ではなく「電脳化」…東京モーターショー2019

ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)
ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)全 14 枚

ホンダは「アフリカツイン」の新型『CRF1100L Africa Twin(アフリカツイン)』を「東京モーターショー2019」で披露している。

【画像全14枚】

アドベンチャーモデルは欧州メーカーの得意とするところで、高いシェアを奪われてきたが、2016年に登場した『CRF1000L Africa Twin』は全世界で8万7000台以上をセールスし、その勢力図を塗りかえた。

新型ではユニカムトレインSOHC4バルブエンジンの排気量を998ccから1082ccに拡大。ボア92.0mmをそのままに75.1mmだったストロークを81.4mmに伸ばし、アルミ製スリーブを新たに採用している。国内仕様では7psアップの102ps、最大トルクも6%増しとしながら、エンジン単体ではDCT仕様で2.2kg減、MT仕様で2.5kg減の軽量化を果たした。

ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)

上級グレードは充実装備

注目は新たに追加された「Adventure Sports」という上級グレードだ。スタンダードが18リットルの燃料タンク容量であるのに対し、6リットル増しの大型タンク(容量24リットル)を装備。ウインドスクリーンは手動にて高さと角度を5段階に調整でき、バンク角に応じて3段階で照射範囲を自動変更するコーナリングライトも搭載した。

さらにエンジン下部を守る大型スキッドプレート、軽量アルミリアキャリア、チューブレスタイヤを採用。また、最上級の「Adventure Sports ES」にはショーワ製の電子制御サスペンションEERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)が奢られ、6軸IMU(慣性計測装置)と連動する。

走行中でもストローク速度とIMUから検知する車体姿勢や車速に応じて瞬時に減衰力を最適化してくれる。つまり、路面のデコボコやスピードに合わせてサスペンションセッティングを変更する電脳化された足まわりとなったわけだ。

先進的なのは足まわりだけじゃない。タッチパネル操作対応の6.5インチフルカラー・マルチインフォメーションディスプレイ(MID)は、iPhoneとUSBケーブルで接続すればスマートフォンのアプリケーションを使うことができ、Apple CarPlay(アップル カープレイ)に対応する。ヘッドセットのマイクを使えば、音声操作も可能とした。

ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)ホンダ CRF1100L アフリカツイン(東京モーターショー2019)

快適性や足着き性も向上

ハンドルポジションを従来より22.5mm上げて、長距離走行での快適性とオフロードの走破性をより向上。シート高は830mmと810mmの2段階に設定でき、アルミ製リアフレームを別体化したことで前方部の幅を従来比40mmスリム化し、足つき性を向上したのも嬉しいかぎり。新設計フレームは約1.8kgの軽量化を実現し、剛性バランスも高次元で両立した。

フルアジャスタブル式の倒立フロントフォークは185mmのストローク量を持ち、リアサスも180mmのアクスルトラベル量。最低地上高210mmを確保している。新作スイングアームはCRF450Rと同じアルミ製の軽量高剛性タイプで、ここでも従来モデル比約500gの軽量化を達成した。

また、シフトチェンジ時のクラッチ操作とスロットル操作を不要とするクイックシフターを、マニュアルトランスミッションタイプにオプション設定。ヨーロッパの強豪に負けない、死角なきアドベンチャーツアラーに進化している。

『CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES』(税抜き車両本体価格177万円~)が2019年12月13日に、『CRF1100L Africa Twin』(147万円~)と『CRF1100L Africa Twin Adventure Sports』(164万円~)は2020年2月14日に、Honda Dreamより新発売する。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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