ボルグワーナーがEVデモカー開発…超軽量オフローダーからホンダエンジン下ろす

ベース車両のノマドは車両重量670kg

ボルグワーナーの最新電動化技術をフル搭載

モーターは最大出力272ps

ボルグワーナーのEVデモカー。アリエル・ノマドがベース
ボルグワーナーのEVデモカー。アリエル・ノマドがベース全 7 枚

ボルグワーナー(BorgWarner)は10月25日、超軽量オフロードスポーツカーのアリエル『ノマド』を電動パワートレイン化した、デモ車両を発表した。

【画像全7枚】

ベース車両のノマドは車両重量670kg

ノマドは、英国のスポーツカーメーカーのアリエルモーターカンパニー(以下、アリエル社)が開発したモデルだ。アリエル社は1999年に復活した。同社の名前を有名にしたのが、超軽量スポーツカーの『アトム』だ。2003年から、ホンダ『シビックタイプR』用の2.0リットル直列4気筒ガソリンエンジンを搭載している。

ホンダは2016年、アリエル社との間でエンジンサプライヤー契約を更新し、シビックタイプR用エンジンの供給を継続すると発表した。ホンダはすでに、累計1500基以上のエンジンをアリエル社に供給している。

アトムシリーズの最新モデルには、シビックタイプR用の2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載し、最大出力は320psを発生する。車両重量は595kgに抑えられ、0~100km/h加速2.8秒、最高速260km/hの性能を実現している。

このアトムのオフローダー版として登場したのが、ノマドだ。オフロードタイヤや、オフロード仕様のサスペンションを採用する。ホンダ製の2.4リットル直列4気筒ガソリン「i-VTEC」エンジンは、最大出力235ps/7200rpm、最大トルク30.6kgm/4300rpmを引き出す。車両重量は670kgに抑えられ、0~100km/h加速3.4秒、最高速201km/hの性能を備えている。

ボルグワーナーの最新電動化技術をフル搭載

ボルグワーナーは、このアリエルノマドを、電動パワートレイン化したデモ車両を発表した。ボルグワーナーのCAE(コーポレート・アドバンスド・エンジニアリング)グループが、初めて手がけたEVデモカーとなる。

ボルグワーナーのCAEグループは、およそ6か月でデモ車両を完成させた。プロジェクトのベース車両としてアリエルノマドを選ばれた理由は、車台が剥き出しの設計により、コンポーネントの取り付けや取り外しが簡単にできるためだという。

EVデモカーには、ボルグワーナーの最新電動化技術をフル搭載した。トラクションインバーター、トルクベクタリングリアドライブユニット、電動クーラントポンプ、トラクションコントロールソフトウェア、DC/DCコンバーター、高電圧バッテリーパックなどを採用している。アリエル・ノマド(参考画像)アリエル・ノマド(参考画像)

モーターは最大出力272ps

モーターは最大出力272psを獲得する。バッテリーは水冷式で、蓄電容量は30kWhとした。このEVパワートレインの開発には、ボルグワーナーの子会社のCascadia Motion社が参画した。2つのボルグワーナー製の高電圧電気モーターに、「eGearDrive」と呼ばれるトランスミッションを組み合わせる。独立して後輪を制御する後輪駆動システムを開発した。このシステムには、ボルグワーナー製の2つのインバーターも搭載している。

電動パワートレイン化の利点は、トルクベクタリングによって、ステアリングレスポンスが引き上げられたことにあるという。電動化により、回生ブレーキの利用も可能になった。もうひとつの重要な技術は、ボルグワーナーの熱管理システムだ。これは、電動ポンプを使って、インバーターとバッテリーパックの冷却システムを作動させる。

ボルグワーナーは、電動化を加速していく方針だ。同社は、このEVデモカーは電動化におけるボルグワーナーのリーダーシップを示すものであり、複数のパートナーと協力ながら、現在および将来の技術を評価していく、としている。

《森脇稔》

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