下館駅(茨城県筑西市)と茂木(もてぎ)駅(栃木県茂木町)を結ぶ真岡鐵道は12月1日、C11形蒸気機関車325号機(C11 325)のラストランを実施する。
真岡鐵道では、1994年3月からC12形蒸気機関車66号機(C12 66)によりSL列車『SLもおか』を運行。1998年11月からはC11 325を加えての2機態勢となったが、真岡鐵道と同鉄道の沿線6市町(筑西市・真岡市・益子町・茂木町・市貝町・芳賀町)で組織する「真岡線SL運行協議会」は、機関車の老朽化に伴なう維持費の高騰や乗客の減少などの理由から、2018年8月にC11 325の運用を中止することを決定。2019年3月には入札公告が行なわれ、SL『大樹』を運行している東武鉄道(東武)が落札している。
そのため、C11 325は真岡鐵道としてはラストランを迎えることとなり、通常の『SLもおか』と同時刻で運行される。
また、ラストランを前にした11月23日には、通常の『SLもおか』と同時刻でC12 66との重連で運行される。ただし、茂木発の上り列車は単機牽引となる。
真岡鐵道のC11 325が牽く『SLもおか』。C11 325は、1946年3月に製造されたタンク式蒸気機関車。1972年に廃車後は、現在の新潟県阿賀野市立水原中学校内で静態保存されていたが、1996年5月にJR東日本大宮工場(現・大宮総合車両センター)で整備され、1998年10月に車籍が復活した。真岡鐵道ではC12 66の予備機としての性格が強かったものの、JR東日本区間へ乗り入れるイベント列車に使用されることもあった。