【トヨタ カローラ 新型試乗】車格をグッと高めた新型は、まさに突然変異…諸星陽一

トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)
トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)全 12 枚

新型『カローラ』は乗った瞬間にその飛躍的進化を感じられるモデルだ。生物でいえば突然変異と言えるほどのジャンプ感を持つ進化である。

【画像全12枚】

先代11代目までは5ナンバーサイズを固持したカローラも現行12代目ではついに3ナンバーとなった。絶対的サイズは大きくなったが、使い勝手への影響は最小限に抑えている。

なぜ、ボディが大きくなったか? それはトヨタが採用を進めているTNGAプラットフォームのうち、GA-Cと呼ばれるCセグメント用プラットフォームを使いたかったからにほかならない。このプラットフォームを使う限り、5ナンバーボディに収めるのは不可能だったという。

トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)
BセグからCセグへと変更されたプラットフォームがもたらすドライバビリティの変化は劇的である。セダン、ワゴンともに乗り出した瞬間、駐車場から出る際の段差越えでも実感する。ショックの吸収がしっとりとしていて、クルマ全体で受け止める印象。タイヤでどうにかしようとか、サスペンションで収めようとか、シートで稼ごうとかいうイメージはなく、ボディを含めたすべての要素できちんと受け止めている印象だ。

現行モデルのサスペンションはフロントがストラットで従来と同型式、リヤはトーションビームからダブルウィッシュボーンに変更されている。このため、リヤサスペンションはしっかりと動きながらグリップしていくタイプとなった。グッと乗り心地をアップしているのだが、同時に路面追従性も向上している。リヤサスペンションの独立化はリヤのロール剛性をダウンさせることがあるが、今回はその兆候は一切感じることがなかった。

トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)トヨタ カローラ 新型(1.8リットル ガソリン)
1.8リットルのピュアエンジンと1.8リットル+モーターのハイブリッドを比べると、確かにハイブリッドのほうが上質であり、満足感は高い。しかし、ハイブリッドのほうが40万円程度高価であることを考えれば、ピュアエンジンでも十分に満足できるはずだ。

1.2リットルターボには試乗していないが、『カローラスポーツ』での試乗印象はスポーティなものなので、カローラに搭載されても同様のフィールを示すだろう。ヒュンヒュン走りたいのであれば、1.2リットルターボもありだ。

トヨタ カローラツーリング 新型(ハイブリッド)トヨタ カローラツーリング 新型(ハイブリッド)
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 【スズキ ソリオバンディット 新型試乗】ソリオの魅力は“実用前提のちょうどよさ”にある…島崎七生人
  3. アウディ『A2』が21年ぶりBEVで復活へ! 現ラインナップ2車種の後継に
  4. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
  5. 【スバル クロストレック S:HEV 新型試乗】ストロングハイブリッドになっちゃって大丈夫なの?…10月の試乗記ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る