オリックス自動車とドラレコのナウトが安全啓発キャンペーン…新機能

AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」
AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」全 10 枚

オリックス自動車とナウト・ジャパン(以下ナウト)は11月21日、「STOP! ながら運転・あおり運転キャンペーン」を期間限定で実施すると発表。また、これと合わせてナウトは、AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」に3つの新機能を追加したことを発表した。

「ナウト」に追加した3つの新機能が危険リスクを未然に防止

「ナウト」によるサービスの概要を説明するナウト・ジャパン日本代表 井田哲郎氏「ナウト」によるサービスの概要を説明するナウト・ジャパン日本代表 井田哲郎氏

「STOP! ながら運転・あおり運転キャンペーン」は従業員の安全運転管理を啓発することを目的に実施されるもの。内容は、そのノウハウをまとめた「企業の安全運転推進ガイド(デジタルブック)」と、注意喚起用の「STOP! ながら運転・あおり運転ステッカー」を無料配布すること。さらにAI(人工知能)搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」を、新規契約した法人を対象に月額利用料金(4500円/月)を3ヶ月無料にする。この3点だ。

キャンペーンの実施期間は2019年12月1日~2020年3月31日で、参加方法は特設ウェブサイトよりアンケートに答える方法を採る。ただし、車両保有台数10台以上の法人限定。また、「ナウト」を導入するにあたっては、初期費用として1万3000円/台とがかかり、3カ月以内に解約した場合は「ナウト」の取り外し費用6000円/台が発生する。

AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」。車内側AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」。車内側

「ナウト」に追加した3つの新機能は、(1)自社のドライバーによるあおり運転に対する警告する機、(2)運転時の携帯電話(保持)と喫煙を検出する機能、(3)自動事故レポート作成機能。発表当日は、オリックス自動車のリスクコンサルティング部長 竹村成史氏と、ナウト・ジャパン日本代表 井田哲郎氏が説明に立ち、AIドライブレコーダー「ナウト」を使ったサービスについて説明を行った。

竹村氏は、警察庁の資料を参考に、携帯電話使用などによる交通事故件数は過去5年間で約1.4 倍に増え、また内閣府調べでは車間距離保持義務違反の取り締まり件数が過去5 年間で約1.4 倍に増加しているとのデータを報告。これらを背景に12月1日からの法改正で“ながら運転”の厳罰化が施行されることに言及し、「これらは多くの運転者を抱える企業にとっても大きなリスクとなる」とした。

AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」、車外側AI搭載型通信ドライブレコーダー「ナウト」、車外側

井田氏は「ナウト」について、「AIおよび通信機能を備えたドライブレコーダーで、内蔵した2つのカメラを使って車内外で発生する事象を録画し、運転中の危険度をリアルタイムに分析する。危険運転を検知した際はドライバーに警告音などでそれを知らせ、同時にその映像は音声付きで運転管理者へ送信される。SDカードを抜くことができない構造になっており、未記録やデータ改ざんといった不正についても対策を図っている」と説明した。

約6億kmの走行実績で学習したAIが運転者の危険リスクを判別

キャンペーンで配布される注意喚起用の「STOP!ながら運転・あおり運転ステッカー」キャンペーンで配布される注意喚起用の「STOP!ながら運転・あおり運転ステッカー」

この後、実車による「ナウト」の体験会を開催。前後2つのカメラを使った効果について試す場となった。

井田氏は、「ナウト」はこれまで顧客による約6億kmにも及ぶ走行実績に基づき、あらゆるパターンを学習して危険リスク回避につながる警告を発してきたと説明。特にカメラが捉える目や顔の向きは前方を見ているのか、あるいは脇見運転をしているのかを的確に判別することができるという。また、夜間でも赤外線で捉えられるとした。

フィーチャーフォンに対しても危険運転を警告するアラームが発せられたフィーチャーフォンに対しても危険運転を警告するアラームが発せられた

会場では、担当者が危険リスクを伴う様々なパターンを実演。たとえば、左右のバックミラーを見ている時は警告を発しないのに、カーナビの画面を凝視した場合は警告を発するという、僅かな視線の違いも判別。さらに携帯電話はスマートフォンだけでなく、フィーチャーフォンでも認識することができた。

一方、「法律で禁止されている行為に対してはデフォルトで警告するが、喫煙を危険行為の対象外としている企業もある。それを考慮して危険リスクの対象を事前に設定することも可能」(井田氏)とも説明した。

運行管理者が見るPCの画面。リアルタイムで映像と走行中の場所が表示されている運行管理者が見るPCの画面。リアルタイムで映像と走行中の場所が表示されている

運行管理者が見るPCには、その場で撮影した映像がリアルタイムで送られて来る実演も実施。通信回線による遅延の発生は見られたものの、即座に運転者が行っている行為を確認することができた。ここでは運転者や時系列での危険運転リストを見ることもでき、危険運転を繰り返す運転者の傾向を把握しやすくもしている。さらに、場所や時刻からシーンを指定できるリクエスト機能を備えていることも明かされた。

オリックス自動車は、2018年にナウトと自動車リース会社としての独占販売契約を締結し、国内企業向けに「ナウト」の販売を開始した。両社は、今後もおのおのの強みを融合しながら、法人ユーザーに向け運転者の安全に役立つサービスをご提供していくことにしている。

運転者ごとに危険運転リストをカレンダー表示できる運転者ごとに危険運転リストをカレンダー表示できる

《会田肇》

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