DCブラシレスモーター市場が2025年に9500億円、車載向けが牽引 富士経済が予測

小型モータ(DCブラシ付モータ、DCブラシレスモータ)市場の水位と予測
小型モータ(DCブラシ付モータ、DCブラシレスモータ)市場の水位と予測全 1 枚

富士経済は11月28日、電装化が進む自動車分野での伸長が見込まれる小型モーターの世界市場を調査し、結果を「精密小型モータ市場実態総調査2019」にまとめた。

DCブラシ付モーターは、整流子とブラシにより機械的に電流の流れる方向を切り替えることでトルクを生み出す。もっもと基本的な電気モーターで、幅広い用途で採用されているが、ここ数年は電装化の流れを受けて自動車分野の需要が中心となっている。2019年は中国での自動車電装分野の需要低迷で、市場は縮小が見込まれるが、中長期的には自動車電装分野を中心に需要拡大を見込む。DCブラシ付モーターの2019年の市場は8200億円、2025年には9100億円となる見込み。

DCブラシレスモーターは、整流子とブラシがなく、磁気センサーと電子回路で駆動する電気モーターで、省エネ性、長寿命、低騒音といったメリットがある。パワーステアリング、電動ブレーキ向けなどの自動車電装分野の需要が中心となっている。2020年以降、省エネ規制によりエアコンや自動車向けでACモーターからシフトし、市場は拡大すると予想する。2019年の市場が7200億円となる見通しに対して2025年には9500億円と、ブラシ付モーターの市場規模を超える見通し。

ファンモータはブラシレスモーターの中でも冷却・排熱を目的とするもの。ノートパソコンの市場拡大を受けて大きく伸長してきたが、タブレット端末の普及により需要は落ち着いた。ファンモーターは2019年が4725億円の見通し。家電分野や自動車電装分野を中心に市場は再び拡大している。家電の需要は堅調で、これに伴ってファンモータも伸長するとみられる。自動車電装分野は特に注目され、ハイブリッド車や電気自動車の普及に伴って冷却ニーズが高まり、エンジン回りなどで採用が進む見込み。2025年に5685億円となると予想する。情報・通信分野では、サーバー向けが、今後5Gの普及により通信データ量が増加することから堅調な需要がある。

《レスポンス編集部》

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