ピニンファリーナの電動SUVコンセプト、2020年後半に発表へ

EVハイパーカーのバッティスタなど5車種を計画

バッティスタのノウハウを応用する電動SUVに

ボッシュなどとEVプラットフォームを共同開発

アウトモビリ・ピニンファリーナの将来のラインナップ。バッティスタを含めて5車種に拡大
アウトモビリ・ピニンファリーナの将来のラインナップ。バッティスタを含めて5車種に拡大全 10 枚

アウトモビリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)はロサンゼルスモーターショー2019のプレビューイベントにおいて、『PURAビジョン』と呼ばれる電動SUVコンセプトカーを2020年後半、北米で初公開すると発表した。

EVハイパーカーのバッティスタなど5車種を計画

アウトモビリ・ピニンファリーナは、イタリアのデザイン工房、ピニンファリーナの親会社であるインドの大手自動車メーカーのマヒンドラ&マヒンドラ(マヒンドラ)が立ち上げた新ブランドだ。設計、開発、製造はドイツとイタリアで行い、各モデルの販売および整備は、世界の主要市場において、ピニンファリーナのブランド名で実施する。

アウトモビリ・ピニンファリーナには、アウディ、ベントレー、ブガッティ、フェラーリ、ジャガー・ランドローバー、マセラティ、マクラーレンオートモーティブ、ボルボカーズなどで経験を積んだ人材を擁する。同社の最初の市販車が、EVハイパーカーの『バッティスタ』だ。バッティスタとは、ピニンファリーナの創設者、バッティスタ・ファリーナ(Battista Farina)氏に敬意を表すネーミングとなる。アウトモビリ・ピニンファリーナは、ロサンゼルスモーターショー2019のプレビューイベントにおいて、バッティスタを含めた将来のラインナップが、5車種に拡大する計画を発表した。

バッティスタのノウハウを応用する電動SUVに

バッティスタのEVパワートレインは、4個のモーターを搭載し、合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能も採用した。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内の性能を発揮する。ピニンファリーナによると、0~100km/h加速2秒以内の性能は、現行のF1マシンを凌ぐという。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ(参考画像)アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ(参考画像)

また、バッティスタは5種類の走行モードが切り替えできる。最高速は350km/hオーバーだ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ450kmの性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。

このバッティスタに続くアウトモビリ・ピニンファリーナの電動SUVが、PURA ビジョンだ。バッティスタの電動パワートレインのノウハウを応用しながら開発を進めている。PURA ビジョンはバッティスタ同様、少量を生産する計画だ。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ(参考画像)アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ(参考画像)

ボッシュなどとEVプラットフォームを共同開発

PURA ビジョンは、高級EVの将来に向けたビジョンを提示する1台でもある。イタリアのブランドのピニンファリーナが、未来のピュアEV高級ユーティリティビークルのデザインに、インスピレーションを与えることを目指したという。

PURA ビジョンでは、ボッシュとベントラーとEVプラットフォームを共同開発している。ボッシュとのコラボレーションの主な分野は、ブレーキ、ステアリング、車両コントローラー、先進運転支援などのサブシステムだ。さらに、電動アーキテクチャの分野と、安全およびセキュリティも共同開発を進めている。

ベントラーとは、電動シャシーソリューション、バッテリーストレージシステムなどを共同開発している。今後、リアルワールドの条件下において、EVソリューションの機能とパフォーマンスを確認していく。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、ボッシュとベントラーとのコラボレーションによって、ラグジュアリーパフォーマンス電動SUVのプラットフォームの可能性を評価する方針だ。PURA ビジョンでは、歴史的なインスピレーションと未来のテクノロジーを、高級電動SUVに反映させる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る