従来車より燃費が15%向上…JR東海の新特急型車両 HC85系 に搭載されるハイブリッドシステム

HC85系の車体イメージ。
HC85系の車体イメージ。全 8 枚

東芝インフラシステムズ(東芝)は12月12日、JR東海の次期在来線用特急型車両「HC85系」に搭載する新開発のハイブリッドシステムを納入したと発表した。

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HC85系は、現在、高山本線の特急『ひだ』、関西・紀勢本線の特急『南紀』で運用されているキハ85系特急型気動車の後継となる車両で、ディーゼルエンジンが発電した電力と、蓄電池に蓄えた電力を併用してモーターを回して駆動するハイブリッド方式を採用。すでに試験走行車が完成している。

今回、東芝は、HC85系向けにモーター、発電機、バッテリー、車両制御装置、主幹制御器を納入したが、日本の鉄道車両としては初めてモーターと発電機の双方に「全閉式永久磁石同期機」が採用された。

これは全閉式永久磁石同期モータ(PMSM)と全閉式永久磁石同期発電機(PMSG)からなる高効率な回転機で、この全閉式永久磁石同期機の同時採用は、PMSGの小型・高出力化により実現できたもの。

これらにより、エンジンから車輪へ伝える効率がモーターや発電機に開放型の誘導機を使用する従来のシステムと比較して10%向上しているほか、全閉構造としたことで低騒音化と内部清掃の省略を実現。バッテリーにはブレーキ時に発生する回生電力を充電できる東芝製のリチウムイオン二次電池「SCiB」が採用されており、従来比で15%程度燃費が向上したという。

車両制御装置には、駆動用回路のほか、バッテリーの充放電用回路と補助電源用回路を一体化したコンパクトなパワーユニットを実装。冷却には、空冷方式で必要だった冷却フィンが不要となる水冷方式をパワーユニット、バッテリーの双方に採用したため、小型・軽量化を実現し、制御装置内へのバッテリー収納も可能となった。これによりすべての駆動システムを床下に搭載できるようになったという。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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