“操る悦び”を注入したツーリングタイヤの最高峰 ダンロップ「ロードスマートIV」が新登場

ダンロップ ロードスマートIV発表会
ダンロップ ロードスマートIV発表会全 32 枚写真をすべて見る

ダンロップから今春、新世代スポーツツーリングタイヤ「SPORTMAX ROAD SMART IV(スポーツマックス ロードスマート フォー)」がデビューする。発売に先駆けて行われたメディア向け発表会から、その実像を探ってみたい。

初代ロードスマートが登場したのが2007年のこと。当時最高の技術が投入された本格派ツーリングラジアルタイヤとして、大型ネイキッドからグランドツアラーまでを幅広く浸透。その後、2011年にII、2015年にIIIへと世代を重ねる中で基本性能の向上に加え、ハンドリングや快適性を含めたアップグレードを図ってきた。

そして今回、ダンロップ創業110周年の節目となる2020年に満を持してリリースされたのがロードスマートIVである。ウェットグリップやライフなど、ツーリングタイヤに求められる基本性能の向上だけでなく「モーターサイクルを操る悦び」という原点に立ち返ったという。

4つの“続く性能”でファンライドを追求

開発にあたっては「新しいツーリングタイヤのスタンダードを創る」という方針を掲げ、その実現に向けたキーワードとして「4つの“続く性能”」が定められた。

1つめは「興奮が、続く」。これはC.T.T技術によって最適化されたハンドリングによるエキサイティングな走りの実現である。C.T.T(キャンバースラストチューニングテクノロジー)とは簡単に言えばプロファイルの最適化のこと。具体的にはフロントはやや尖り気味とし、リヤを大径化することでロール応答性やフロントからの旋回力をアップする。

2つめは「気持ちが、続く」で、進化した疲労軽減技術「CIPT」による卓越した衝撃吸収性によってライダーを疲れさせないこと、旅する気持ちを折らせないことを目指した。具体的には路面の細かいギャップに対してはトレッド面で吸収し、段差などの大きな突き上げに対してはサイド面も含めたタイヤ全体をたわませて吸収することで乗り心地を向上。これにはフロントに採用されたベルト材の「アラミドJLB」やリヤのカーカスラインを改良した「IPTプロファイル」などの新技術が生かされている。

実際に一般道とテストコースにおいて、大学や研究機関の立ち合いによる疲労度測定を行ったそうだが、従来モデルのロードスマートIIIと比べて疲労・ストレス度が大幅に低減され、ロードスマートIVによる疲労低減効果が科学的にも証明される結果となった。

3つめは「走りが、続く」で、「HI SILICA Xコンパウンド」がさらにウェットグリップとライフを向上させ耐摩耗性を向上している。主には前後タイヤのコンパウンドにおけるシリカ充填比率を従来比150%まで高めたことでウォームアップ性やドライグリップだけでなくウェットグリップ(ブレーキング時に10%向上)やライフ(フロント23%、リヤ26%向上)も高められた。

4つめの「性能が、続く」は新PCL・偏摩耗抑制パターンによりフロントの耐偏摩耗性能を向上させつつリヤの耐久性も高めている。これは排水性をキープしながらも「細溝化」によるトレッド剛性強化などにより、IIIでも好評を博した耐偏摩耗性をさらにアップ。また、IIで採用されたPCL構造(深層に衝撃を熱に変える高発熱ゴムを採用)をさらに進化させることで、ウェットグリップとロングライフを両立させながら摩耗によるグリップ性能低下も抑えるなど全方位的な進化を遂げている。

重量級マシン向け「GTスペック」を投入

グランドツアラーでは快適なロングツーリングに最適そして、今回のトピックとしては、パニア付きのグランドツアラーなどの重量車向けに「GTスペック」を新たに追加したことが挙げられる。スタンダード仕様との違いは主に内部構造で、フロントに高剛性の「2CUTブレーカー」を採用、リヤのカーカスも2プライ構造にするなど骨組みが強化され、重量級マシンにおけるハンドリングや積載安定性が高められた。

全員が現役ライダーというダンロップの開発陣が「一切の妥協を許さずに作り上げた自信作」と語るロードスマートIV。まさにツーリングタイヤの理想を追求したニュースタンダードの誕生と言えるだろう。

《佐川健太郎》

この記事の写真

/

ピックアップ