SUVテイストをもっと、三菱eKクロス ワイルドビースト…東京オートサロン2020[インタビュー]

三菱eKクロス・ワイルドビーストコンセプト
三菱eKクロス・ワイルドビーストコンセプト全 9 枚
東京オートサロン2020三菱自動車ブースには昨年発売された軽ハイトワゴン、『eKクロス』をベースにした「eKクロスワイルドビーストコンセプト」が展示されていた。黄色のイメージカラーをより強調し、SUVテイスト満載のこのコンセプトモデルについてデザイナーに話を聞いた。

◆我々が作りたかったeKクロス

三菱自動車デザイン本部プロダクトデザイン部デザイン・プログラム・マネージャーの大石聖二さんによると、「eKクロスのデザインコンセプトは“キュートビースト”。それをよりワイルドにという想いを込めて今回のオートサロンに出品した」という。

その背景として、「我々が思っていたようなeKクロスのSUVとしての訴求があまり出来ていなかった」と大石さん。「CMもその香りを感じ取ってもらえるようなものではなく、どちらかというと機能訴求と新しいクルマが出たというアピールだったので、このクルマがSUVテイストの使い方が出来ることを訴求したかった」と述べる。

そして、「我々の想いとしてはSUVテイストの軽自動車というところがウリで、名前もその意味を込めてeKクロスとしている。そこでこのコンセプトモデルは、我々が作りたかったeKクロスにより近づけたものだ」とコメントした。

◆こだわりの黄色

カタログモデルのeKクロスとの違いは、フロントグリルとバンパーガーニッシュ、フォグランプガーニッシュをはじめ、タイヤとホイール、サイドシルガーニッシュ等も違っている。そしてルーフとバックドアとミラーにプロテクターを兼ねてフィルムが貼られた。リアバンパーガーニッシュのカラーリングもシルバーから黄色に変更された。

大石さんは、「もともとこのクルマは黄色でCMをしているので、その黄色をリスペクトした形で色のコンビネーションを変えたり、グリルも黄色くした。黄色を主体に何をどうしたらワイルドに見えるのかを検討。従ってこのカラーリングはワイルドさを強調したもの。実はそれ以外の色はほとんど検討しなかった」と当初から黄色で考えられていたことを明かす。

また、ホイールは純正ホイールを使い、カラーリングを変えた。「黒のところを黄色に、アルミの地肌のところを黒く塗っている」とのことだった。

そのほかフロアマットを今回専用に色合わせをしたほか、インパネトレイマットもシート生地の雰囲気に合わせたという。

市販化の可能性については「いまのところない」としながらも、「(提案時に)商品企画の役員は高評価だった。そこで今回の反響を見てデザイン部としては市販化に向けて頑張って検討していきたい」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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