YouTuber御用達? ADX LipSyncは車載エージェントのアバターを進化させる…オートモーティブワールド2020

CRIミドルウェアのリップシンクミドルウェア(オートモーティブワールド2020)
CRIミドルウェアのリップシンクミドルウェア(オートモーティブワールド2020)全 6 枚

カーナビのガイド音声にアニメキャラの声優を使ったものがあるが、コネクテッドカーにAIエージェントが搭載されるようになると、音声だけでなく画面にアバターが表示されるようになるかもしれない。

エージェントを音声だけでなく画像を伴う場合、人や動物のアバターでの問題は唇の動きをどう再現する(リップシンク)かという問題がある。アニメーションでもこの処理はヘタをすると職人の手作業で口の動きを変えなければならない。この問題は、音声データやマイクの入力に対して、自動で唇の動きを再現してくれるしくみがあれば解決する。

CRIミドルウェアが展示していたADX LipSyncはまさにこれを実現してくれる。同社は、音声処理のミドルウェアを手掛ける会社。高価なDSPやアンプ(ハードウェア)を利用せず、高音質な再生といった信号処理をするソフトウェアを得意とする。たとえば、PC内蔵の安価なスピーカーでもデジタル信号処理を施した音声を作ることで、臨場感のある音、サラウンド(的な)再生を可能にする。車内オーディオなら、限られたスピーカー数でマルチチャネル、定位制御などもソフトウェアだけで対応させることもできる。

ADX2という音源のオーサリングツールももっており、ADX LipSyncと組み合わせて動画やゲーム音声やサウンドを統合的に作ることができる。また、各種開発環境、プラットフォーム(UnityやUnreal Engine 4など)にも対応し、生成できる動画モデルは2D、3Dどちらも対応する。アニメにも映画にも使えるということだ。

言語を選ばずリップシンクが可能言語を選ばずリップシンクが可能

言語ごとの母音や特殊な子音・音素を識別できるので、多言語の母音、子音・音素に対応する。

デモでは、マイクの音声を直接拾って、画面上のアバター(アニメキャラ)の口を動かしていた。リアルタイムのシミュレーションが可能ということは、YouTuberは、モーションだけでなく口の動きもリアルに再生できるようになる。車載のAIエージェントがアバターを持つようになれば、その口の動きにも応用できる。

CRIミドルウェアのリップシンクミドルウェア(オートモーティブワールド2020)CRIミドルウェアのリップシンクミドルウェア(オートモーティブワールド2020)

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  2. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  3. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  4. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  5. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  6. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  7. ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
  8. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  9. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
  10. ディフェンダー 最強モデル「OCTA」、V8ツインターボ搭載…7月発表へ
ランキングをもっと見る