ホンダ シビック、熟成のマイナーチェンジ…東京オートサロン2020[インタビュー]

本田技術研究所四輪R&Dセンター第10技術開発室技術企画ブロック主任研究員の松井充さん
本田技術研究所四輪R&Dセンター第10技術開発室技術企画ブロック主任研究員の松井充さん全 17 枚
ホンダは東京オートサロン2020において、『シビック』のマイナーチェンジモデルを公開した。発売は1月23日から。会場においてその改良ポイントなどを開発責任者に話を聞くことが出来たので、レポートする。

◆シビックのありたい姿を求めて

今回のマイナーチェンジのポイントについて、本田技術研究所四輪R&Dセンター第10技術開発室技術企画ブロック主任研究員の松井充さんは、「ハッチバックはもともとあったスポーティさにさらに上質さを加えた。セダンは現在の質感にスポーティーさをもう少しプラスした」と説明。

「シビックは一度日本市場から撤退したが、現行で復活。その結果、多くのお客様の支持を得ている。今回はその支持の幅を広げたいという位置付けでアップデートした」と述べ、「お客様の声とともに、自分たちでシビックのありたい姿とは何だろうと色々議論しながら、タイプRを含めて全てのマイナーチェンジを行った」とした。

◆いたずらにデザインは変えない

それぞれのポイントについて松井さんは、「セダンは上質さを際立たせるために、トップロードサンルーフをオプション設定。また防音性能を上げた。適材適所に防音材を追加しタイヤからくるロードノイズや風切音などを抑えている」という。

一方セダンに関しては、「バンパー全体を横基調のデザインにすることでワイド&ローに見えるようにスポーティさを高めた。同時にフォグランプベゼルの周りやリアにメッキのバーを追加することで上質さも向上させた」と述べる。

そのほか細かい点として、「スイッチの使い勝手を少し変えるなど、見えないところも少しずつ変更した。実はスイッチの角が少しトゲトゲしいものがあったのでその角を落とし、使いやすくしている」と話す。

松井さんは今回のマイナーチェンジについて「熟成方向だ。いたずらにデザインを変えるのはこのクルマとして正しい姿ではなく、本質的なところをどんどん高めるのがこのシビックシリーズのマイナーチェンジの大きな意図だ。乗ってもらうとしっかりと分かるようなところをアップデートする。そういう大きなこだわりを持って開発した」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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