【VW Tクロス 新型試乗】輸入SUVではリーズナブルな価格だが…諸星陽一

VW Tクロス
VW Tクロス全 10 枚

世界的にSUVが増殖の一途をたどっている。もはやこの流れは変えることができない様相で、クルマの基本型がSUVになりつつあるといってもいい。

リッターあたり100馬力、スポーティな3気筒ターボ

そうしたなかでフォルクスワーゲンが登場させたのが『Tクロス(T-cross)』という名のコンパクトSUV。ベースとなったのはVWのコンパクトハッチの『ポロ』。Tクロスはポロ同様にMQBと呼ばれるプラットフォームを使って作られたモデルで、『ゴルフ』などとも同じ血筋にあるといえる。

VW TクロスVW Tクロス
搭載されるエンジンは1リットル3気筒の直噴ターボで、116馬力&200Nmを発生。リッターあたり100馬力を超えるスポーティさを持つ。ミッションは7速のDSGとなる。最近のエンジンとしては珍しく、ちょっとしたターボラグもある。

発進地はちょっともたつく感じを受けるが、2000~2500回転くらいまで回転が上がってくると加速感に力強さが伴ってくる。アクセルを踏み続けた際に回転が落ちたときはさほどのターボラグはない。ただし、勾配がキツい登り坂だとターボラグ傾向が見られる。

輸入SUVではリーズナブルな価格

VW TクロスVW Tクロス
ハンドリングはゆるさとシャープさが共存するタイプ。SUVルックで車高を稼いでいるため、低めの速度で深いコーナーに入っていくようなシチュエーションではゆったりとした動きでそのストロークが感じられる。一方、路面の段差越えなどは硬めの足回りによって「タンッ」というようなショックを感じやすい。

試乗車が上級仕様の18インチだったため、よりこのショックを感じるのかも知れないが、最近は扁平率が低いタイヤのほうが開発費をつぎ込んでいるのか乗り心地がいいことも多く、一概に言えない感じもある。

VW TクロスVW Tクロス
コンパクトモデルと言っても全幅は1760mmとなるため、5ナンバーではなく3ナンバーとなるのがちょっと気になるところ。価格は標準タイプの「1st」が299万9000円、上級の「1stプラス」が335万9000円となる。

輸入SUVということでみれば、リーズナブル感はあるが、同クラスといってもいいダイハツ『ロッキー』&トヨタ『ライズ』とは100万円を大きく超える価格差があるのもまた事実だ。

VW TクロスVW Tクロス

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「戻せばOK」は通用しない! 現代チューニングの合法ルールとは~カスタムHOW TO~
  2. 日産がエルグランドなど新型4車種投入へ…NISSAN START AGAIN
  3. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  4. 「カッコよくていい!」中国トヨタの新型5メートル級EVセダンに日本国内からも熱視線!
  5. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  2. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  3. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  4. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る