ベントレー フライングスパー 新型、納車を欧州で開始

W12ツインターボは最大出力635ps

ベントレー・ダイナミックライド

ウッドパネルが回転して12.3インチのタッチスクリーンが出現

ベントレー ・フライングスパー 新型
ベントレー ・フライングスパー 新型全 17 枚

ベントレーは2月4日、新型『フライングスパー』(Bentley Flying Spur)の納車を欧州で開始した、と発表した。

従来型フライングスパーは2013年春、スイスで開催されたジュネーブモーターショー2013において初公開された。このフライングスパーは、さらに先代の『コンチネンタル・フライングスパー』の後継モデルにあたる。およそ6年ぶりのモデルチェンジだ。

W12ツインターボは最大出力635ps

新型のパワートレインには、直噴6.0リットルW12気筒ガソリンツインターボを搭載する。このエンジンは、最大出力635ps、最大トルク91.8kgmを引き出す。トランスミッションは、ZF製の8速デュアルクラッチ、駆動方式は4WDを組み合わせる。

従来型フライングスパーでは、常時4WDとなり、前後トルク配分が60対40に固定されていた。新型の場合は、リアアクスルにトルクが伝達される2WD走行が基本になる。路面状況の変化やスリップの発生を検知すると、自動的に4WDに切り替わり、フロントアクスルにもトルクが伝達される。新型は、0~100km/h加速3.8秒、最高速333km/hの性能を備えている。ベントレー・フライングスパー 新型ベントレー・フライングスパー 新型

新型には、トラフィックアシスト、シティアシスト、ブラインドスポットウォーニングなどの先進運転支援システム(ADAS)を搭載する。ナイトビジョンとヘッドアップディスプレイが、ドライバーの前方確認をアシストする。トップビューカメラは、自車を見下ろしたような画像と周囲の画像を表示し、リバーストラフィックウォーニングやパーキングアシストとの相乗効果で、安全性や利便性を高めている。

新型の外観は、ベントレーらしい彫りの深いデザインで、優雅さと逞しさを追求する。クリスタルカットガラスのような輝きを放つLEDマトリクスヘッドライトを標準装備した。新型では、ライト後方にクロームスリーブを追加し、点灯していない時にも、光って見えるようにした。Bのモチーフが光るテールライトには、ラップアラウンドデザインを新たに採用した。足元は、新デザインの21インチホイールで引き締めている。

フライングスパーの車名が復活して以来、初採用となったのが、ボンネットの「フライングB」のマスコットだ。デザインは一新されており、ドライバーが車両に近づくと、ウェルカムライトとキーレスエントリーに連動してマスコットが自動でせり上がり、点灯する設計とした。

ベントレー・ダイナミックライド

新型には、「ベントレー・ダイナミックライド」と呼ばれるハンドリングと乗り心地を向上させるシステムを搭載する。48Vのシステムが電子アクチュエーターユニットをコントロールし、そのユニットがアンチロールバーの硬さを制御する。状況に応じて硬さを変化させることでコーナリングフォースを抑え、ボディを水平に保ちつという。

新型には、従来型よりも空気量を60%多く確保できる3チャンバーエアスプリングが搭載された。このエアスプリングは、ドライバーが選択したモードに応じ、スポーツ走行向きの硬めのバネ設定からリムジンのような洗練された乗り心地まで、幅広く対応する。

エアサスペンションシステムのダンパーを絶えず制御するCDC(連続ダンピングコントロール)も装備した。アクスルとボディとの距離は、4個の車高センサーで常時測定する。ノーマル車高との差異が検出されると、スプリング内の空気量が調整され、ノーマル車高に復帰する。ベントレー・フライングスパー新型ベントレー・フライングスパー新型

ウッドパネルが回転して12.3インチのタッチスクリーンが出現

新型のインテリアには新設計のシートを採用し、シートレザーは15色から選択できる。ヒーター、ベンチレーター、マルチモードマッサージ、調節式ボルスター、トップチルトなどの機能が付く。ロアコンソールからフェイシアにかけては、ベントレーウィングのデザインが反映された。ドアトリムには、自動車向けとしては初の3Dテクスチャーのダイヤモンドキルトレザーを採用する。

浮かんでいるように見えるセンターコンソールには、カスタマイズ可能な12.3インチHDタッチスクリーンを装備した。スマートフォンなどに便利な非接触式ワイヤレス充電と、2か所のUSBポートも装備している。

新型フライングスパーには、「ベントレーローテーションディスプレイ」を導入する。エンジンスタートボタンを押すと、ダッシュボード中央のウッドパネルが回転して、12.3インチのタッチスクリーンが現れ、カスタマイズ可能な3種類のウィンドウがタイル表示される。ローテーションディスプレイをさらに回転させると、2つ目の面には外気温計とコンパスとクロノメーターなどのアナログメーターが3つ現れる。3つ目の面は、シンプルかつシームレスなウッドパネルで、デジタル表示は一切なくなる。

後席には、新設計のタッチスクリーンリモートが装備される。コンソールに一体化されており、ボタンひとつで簡単に取り外しできる。タッチスクリーンリモートによって、ブラインド、リアシートのマッサージ機能、後席のクライメートコントロールなどさまざまな操作が可能。ムードライティングなどの設定を保存することもできる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 久々に行った『ホンダコレクションホール』は、万人が楽しめるよう博物館化していた!
  2. VWグループ、30以上の新型車を発売へ 2024年
  3. メルセデスベンツ、新型2ドアクーペの『CLEクーペ』を発売…価格850万円
  4. 秘密の力解放! 車両制御コンピュータの暗号を解き放つECUチューニングの真相~カスタムHOW TO~
  5. ダイハツ工業、公正取引委員会に名指し公表---価格交渉を行なわず
  6. 東京六本木に1夜限りのサーキット登場、日産主催のフォーミュラE前夜祭 3月21日
  7. 限定100台のハイパーカー、ゼンヴォ『オーロラ』を日本でお披露目 3月29-31日
  8. [入門・ハイエンドカーオーディオ]超高級スピーカーはなぜ高い? どんな音?
  9. KGモーターズとENEOS、超小型EVで協業へ
  10. ホンダ『フリード』ついに今夏フルモデルチェンジか、5ナンバーキープでボディ拡大へ
ランキングをもっと見る