シトロエン初のPHV『C5エアクロスSUV』、燃費は71.4km/リットル…6月欧州納車開始予定

EVモードは最大55kmと認定

充電レベルに応じてEVモードで走行できる距離を案内

「魔法の絨毯」のような乗り心地

シトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッド
シトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッド全 20 枚

シトロエンはブランド初の市販PHVの『C5エアクロスSUVハイブリッド』(Citroen C5 Aircross SUV Hybrid)が、WLTPに基づく認証テストを通過した、と発表した。2020年上半期(1~6月)の終わりに、欧州での納車を開始する予定だ。

同車は、シトロエンの新たなフラッグシップモデルの『C5エアクロスSUV』をベースに、プラグインハイブリッド(PHV)パワートレインを搭載したモデルだ。C5エアクロスSUVは 2019年5月、日本市場にも導入されている。

EVモードは最大55kmと認定

PHVパワートレインは、エンジンが直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力180hpを発生する。エンジンと8速ATの間にレイアウトされるモーターは、最大出力110hp、最大トルク32.6kgmを引き出し、システム全体で225hpのパワーを獲得する。駆動方式は4WD。バッテリーは蓄電容量13.2kWhのリチウムイオンで、後席の床下に搭載される。

今回、WLTPに基づく認証テストを通過した結果、C5エアクロスSUVハイブリッドのEVモードは、最大55kmと認定された。この効果もあって、欧州での燃費は71.4km/リットル、CO2排出量32g/kmとの認定を受けている。シトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッドシトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッド

また、EVモードの最高速は135km/hとした。EVモードで走行している時には、ルームミラーの下の青いランプが点灯する。この青いランプは外部から見えるので、EVモードで走行している車両と識別できる。 この機能により、ドライバーは欧州の都市部で導入されている交通規制区域(ローエミッションゾーン)に簡単にアクセスできる。EVモードで走行中には、30km/h以下でサウンド発生装置が作動し、歩行者や自転車に車両の接近を知らせる。

バッテリーの充電は、家庭用のコンセント(出力3.7kW)でおよそ7時間だ。出力7.4 kWのチャージャーを利用すれば、およそ2時間で充電できる。

充電レベルに応じてEVモードで走行できる距離を案内

12.3インチデジタルインストルメントパネルのフルデジタルメーターと、ダッシュボード中央には8インチタッチスクリーンが配置される。PHV専用のディスプレイを選択でき、バッテリー残量やモーター出力、ガソリン残量、EVモード、エネルギーフローなどの情報を表示する。車両が充電されている時には、バッテリーの充電レベルや充電時間に関する情報が表示される。

「シトロエンコネクトナビゲーションシステム」は、バッテリーの充電レベルに応じて、EVモードで走行できる距離をドライバーに案内する。「MyCitroen」アプリは、最新のコネクティビティのひとつ。バッテリーの充電をアプリ経由で行えるほか、車両の空調を遠隔操作できる。シトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッドシトロエン C5 エアクロス SUV ハイブリッド

また、自動運転を見据えた最新の先進運転支援システムを20種類用意する。道路標識認識、アクティブセーフティブレーキ、ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールなどが採用された。ストップ&ゴー機能付きのアダプティブクルーズコントロールは、先行車を検出し、車両が停止するまで自動的に安全な車間距離を維持する。

「魔法の絨毯」のような乗り心地

油圧式のハイドロサスペンションで知られるシトロエン。C5エアクロスSUVハイブリッドには、「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション」を採用した。開発にあたっては、20件の特許が出願された。シトロエンによると、滑らかかつ快適な「魔法の絨毯」のような乗り心地を追求しているという。

プログレッシブ・ハイドローリック・クッションは、通常のダンパーにセカンダリーダンパーが追加された構造の純メカニカルなシステムだ。ダンパーシリンダー内に第2のダンパーシリンダーが配されており、サイドには複数のポートが開けられている。セカンダリーシリンダーには、その内径にあったセカンダリーピストンが存在し、ストロークが進むとセカンダリーピストンがシリンダーに入り込み、ハイドロリックストップとして作用するポジション・センシティブダンパーだ。

これにより、サスペンションが小さく細かく動く状況や、サスペンションのストロークスピードが低い状況では、減衰力が小さくソフトな乗り心地を可能にする。サスペンションが大きく動く状況では、セカンダリーピストンとシリンダーが生み出す減衰力で衝撃を吸収する、としている。

《森脇稔》

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