ピニンファリーナのEVハイパーカー『バッティスタ』、最新プロトタイプの画像…本格走行テストへ

最高速は350km/hオーバー

カーボン製モノコックとボディパネル

開発ドライバーは元F1のニック・ハイドフェルド氏

アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプ
アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプ全 11 枚

アウトモビリ・ピニンファリーナは2月12日、EVハイパーカーの『バッティスタ』(Automobili Pininfarina Battista)の最新プロトタイプの画像を公開し、本格的な走行テストを開始すると発表した。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、イタリアのデザイン工房、ピニンファリーナの親会社であるインドの大手自動車メーカーのマヒンドラ&マヒンドラ(マヒンドラ)が立ち上げた新ブランドだ。その最初の市販車が、EVハイパーカーのバッティスタ。バッティスタとは、ピニンファリーナの創設者、バッティスタ・ファリーナ(Battista Farina)氏に敬意を表すネーミングとなる。

最高速は350km/hオーバー

バッティスタのEVパワートレインは、4個のモーターを搭載し、合計で最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmを引き出す。パワフルなモーターが4輪を駆動し、トルクベクタリング機能も採用した。0~100km/h加速2秒以内、0~300km/h加速12秒以内の性能を発揮する。ピニンファリーナによると、0~100km/h加速2秒以内の性能は、現行のF1マシンを凌ぐという。

また、バッティスタは5種類の走行モードが切り替えできる。最高速は350km/hオーバーだ。リチウムイオンバッテリーはセンタートンネルとシート後方に、T字型にレイアウトされ、蓄電容量は120kWh。1回の充電での航続は、およそ450kmの性能を備える。バッテリーは急速充電に対応している。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプアウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプ

なお、バッティスタのEVパワートレインの開発には、リマックアウトモビリ社が参画している。リマックアウトモビリ社は2009年、クロアチアに設立。アウトモビリ・ピニンファリーナとリマックアウトモビリ社は技術提携を締結した。リマックの持つバッテリーやモーターなどの電動パワートレインやソフトウェア&ハードウェアを、ピニンファリーナバッティスタに供給する。

ブレーキは、カーボンセラミックを使用する。ローター径はフロント、リアともに390mmだ。キャリパーは、フロントが6ピストンとした。リアには、エアブレーキ機能が備わる。タイヤはピレリと共同開発した専用の「P-Zero」で、21インチサイズを装着している。

カーボン製モノコックとボディパネル

バッティスタのボディ構造は、フルカーボンファイバー製のモノコックに、カーボンファイバー製ボディパネルを組み合わせる手法で軽量化した。車体の前後はアルミによる構造として、衝突時の衝撃を吸収する。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプアウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプ

バッティスタのインテリアデザインは、エレガントさを追求しながら、ドライバーが運転に集中できるインターフェースを取り入れた。ドライバー正面には、小型ディスプレイモニターがレイアウトされ、重要な情報を表示する。

コンパクトなステアリングホイールの両側には、ドライバーに向けた大型ディスプレイモニターを設置したデジタルコクピットを採用する。左側の画面で車両のダイナミクスとパフォーマンスをコントロールし、右側の画面でメディアとナビゲーションを操作する。ピニンファリーナによると、最小限のボタンとスイッチで、ドライバーが車と対話する方法を直感的に作り出す。

開発ドライバーは元F1のニック・ハイドフェルド氏

アウトモビリ・ピニンファリーナは、このバッティスタの本格的な走行テストを開始する。バティスタの技術開発プログラムは、元メルセデスAMGのレネ・ウォルマン氏が統括する。開発ドライバーには、元F1のニック・ハイドフェルド氏を起用した。

アウトモビリ・ピニンファリーナのエンジニアチームは、バティスタを今後数か月にわたって、徹底的にテストし、評価する。2020年内には、最初のバティスタが顧客に引き渡される予定だ。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、バッティスタをさまざまな環境と運転モードでテストし、最大出力1900hp、最大トルク234.5kgmをシームレスに生み出すスリリングなピュアEVハイパーカーの開発を進める、としている。アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプアウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタ のプロトタイプ

《森脇稔》

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