メルセデスベンツ初のEV『EQC』、ポリスカー仕様を発表…ドイツ

ツインモーターは408hp

警察向け車両のフルラインサプライヤー

3色で仕上げたドイツ警察仕様

メルセデスベンツ EQC のポリスカー仕様(中央)
メルセデスベンツ EQC のポリスカー仕様(中央)全 9 枚

メルセデスベンツは2月18~20日、ドイツで開催された国際警察装備見本市(GPEC 2020)において、ブランド初の市販EVの『EQC』(Mercedes-Benz EQC)のポリスカー仕様を初公開した。

「EQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。EQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVのEQCとなる。EQCは電動SUVで、ボディサイズは、全長4761mm、全幅1884mm、全高1623mm、ホイールベース2873mmだ。マルチビームLEDヘッドライトが組み込まれたフロントマスクには、メルセデスベンツの新世代電動ブランドのアイデンティティを表現している。

ツインモーターは408hp

EQCには、メルセデスベンツが新開発した電動パワートレインを採用する。モーターは前後に2個搭載し、4輪を駆動する4WDの「4MATIC」になる。2個のモーターは、合計で最大出力408hp、最大トルク77.5kgmを引き出す。前後アクスル間で走行状況に応じて、トルク配分を行う。動力性能は、0~100km/h加速を5.1秒で駆け抜ける。最高速はリミッターによって、180km/hに制限される。

バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は80kWhと大容量だ。重量は652kgで、車体中央の低い場所にレイアウトされる。1回の充電での航続は、欧州のNEDC(新欧州サイクル)計測モードで最大471kmだ。急速充電は、欧州や米国ではコンボ方式、日本や中国ではチャデモ方式に対応しており、バッテリーの80%の容量なら、充電はおよそ40分で完了する。

警察向け車両のフルラインサプライヤー

メルセデスベンツは警察向け車両のフルラインサプライヤーとしての地位を確立している。GPEC 2020には、乗用車からバン、トラックまで、合計15台の幅広いドライブトレイン車を出展した。中でも、メルセデスベンツのブースには、EV、プラグインハイブリッド車(PHV)、水素燃料電池車、最先端のディーゼル車の合計5台のポリスカー仕様を出展された。メルセデスベンツによると、警察が直面している明日のさまざまなモビリティの課題に最適な車両を提案しているという。

メルセデスベンツのブースに展示されていたポリスカー仕様は、すべて代替ドライブトレイン車だった。『Eクラスステーションワゴン』のディーゼルPHV、「300 de」は、66.7km/リットルの燃費性能を備える。燃料電池車の『GLC F-CELL』のポリスカー仕様も展示された。メルセデスベンツ EQC のポリスカー仕様(中央)メルセデスベンツ EQC のポリスカー仕様(中央)

3色で仕上げたドイツ警察仕様

EQCのポリスカー仕様は、シルバー、ブルー、イエローの3色で仕上げたドイツ警察仕様だ。ルーフには、フラッシュライトが装備されている。

EQCには、メルセデスベンツの最新世代の先進運転支援システム(ADAS)が搭載された。「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック (自動再発進機能付)」は、ステレオマルチパーパスカメラとレーダーセンサーにより、高速道路などの走行時に先行車を認識して、速度に応じて車間距離を調節する。減速が必要な場合、アクセルとブレーキを自動調整してスムーズに減速し、先行車が停止した場合は自車も停止する。また、新たに停止している先行車の検知も可能となった。先行車や停止中の車両との距離が突然縮まった場合、警告灯と警告音でドライバーに知らせる。

自動再発進機能も備わり、高速道路での渋滞時に自動停止した際、30秒以内に先行車が発進した場合は、ドライバーがアクセルを踏まなくても自動で再発進する(一般道では3秒以内)。30秒以上停止していた場合は、アクセルを軽く踏む、またはステアリング上のスイッチを使用して再発進が可能だ。

「アクティブステアリングアシスト」は、車線のカーブと先行車を、車線が不明瞭な道ではガードレールなどを認識し、車間を維持しながらステアリング操作をアシストしてくれる。

《森脇稔》

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