新型コロナウイルスどこ吹く風? トヨタが中国・天津に1300億円投資で新工場建設へ[新聞ウォッチ]

日本橋付近を走る鈴木朋樹選手(東京マラソン2020)
日本橋付近を走る鈴木朋樹選手(東京マラソン2020)全 3 枚

気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、スイスではジュネーブモーターショー2020が急きょ中止になったり、プロ野球オープン戦や大相撲春場所などは無観客で開催するなど、自粛ムードが相次ぐなか、一般ランナーの参加を取りやめた東京マラソンが東京都内で行われた。

きょうの各紙も1面などで大きく報じているが、日本勢ではナイキ所属の大迫傑選手が2時間5分29秒の日本新記録で4位となり、五輪の日本代表入りに大きく前進した。また、車いすの部の男子は、トヨタ自動車所属の鈴木朋樹選手が大会新記録で初優勝。東京マラソンの運営スタッフも沿道で応援する観衆もマスクを着用するなど、いつもとは異なる雰囲気だったが、きょうの「大迫、日本新」のタイトルは、勇気づけられるうれしいニュースだ。

経済面を見ると「世界同時株安」などの話題が際立つご時世では、「攻め」の前向きなニュースも少ない。それでも、トヨタ自動車が、中国・天津に電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など環境対応車の生産工場を建設する方針を固めたという。

日経が2月29日付けの夕刊で報じたほか、3月1日には産経なども追随している。記事によると、投資額は約1300億円で、2020年代前半の完成を目指すという。現地の自動車メーカーと手掛け、生産能力は年間20万台程度となる見通しで、自社開発のEVのほか、提携する中国大手の比亜迪(BYD)のEVも生産するのそうだ。

中国は世界最大の自動車市場ではあるが、新型コロナウイルス肺炎の感染が蔓延する湖北省に拠点を構えるホンダや日産自動車では当面の生産計画の見通しも立たない。そんな最中、その中国でのトヨタの投資拡大のニュースは一部メディアの報道とはいえ刺激的である。

2020年3月2日付

●習氏来日延期へ新型肺炎対応で、週内にも決定(読売・1面)

●換気悪い所に密集「避けて」政府、1人から12人に感染例(朝日・1面)

●就活解禁異状あり、説明会ネットにシフト(毎日・23面)

●大迫日本新、自ら更新、五輪へ前進、東京マラソン(産経・1面)

●マスク増産追いつかず(産経・8面)

●「感染予防にマスク不要」WHO指針、手洗い「最も効果的」(東京・22面)

●一段の技術革新必要、EVのSDGs対応途上(日経・5面)

《福田俊之》

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