マクラーレン GT、最新「MSO」仕様を発表…専用シェードグリーン塗装に430時間

自動車用カシミヤ内装の開発に1年半

4.0リットルV8ツインターボは620ps

インフォテインメントはスマホ感覚

マクラーレン GT の最新MSO仕様
マクラーレン GT の最新MSO仕様全 9 枚

マクラーレンオートモーティブは3月2日、マクラーレン『GT』(McLaren GT)の最新「MSO」 仕様を発表した。

マクラーレンGTは、既存のマクラーレン「スポーツシリーズ」と「スーパーシリーズ」に並ぶ位置づけとなる。グランドツーリングセグメントのあり方を、再定義することを目指して開発された。マクラーレンGTは、総額およそ12億ポンドを投資する「Track25」ビジネスプランにおいて、第4のニューモデルになる。マクラーレンのハイパーカー、『スピードテール』と同じDNAを持つグランドツアラーだ。

デザインの最も特徴的な部分は、フロントの「ハンマーヘッドライン」。リアには、ボディと一体化した固定式のリアウィング、大型ディフューザー、存在感のあるエグゾーストテールパイプを採用した。マクラーレンオートモーティブによると、スーパーカーの性能を備えたグランドツアラーと主張するデザインを目指したという。

ボディサイズは全長4683mm、全幅2045mm、全高1213mm、ホイールベース2675mm。全長はマクラーレンのスポーツシリーズ、スーパーシリーズのどのモデルよりも長い。フロントとリアのオーバーハングも、従来のマクラーレン車よりも長い。

マクラーレンGTは、カーボンファイバー構造を核とした。車両重量は1530kgで、マクラーレンオートモーティブによると、最も重い競合モデルよりも200kg以上軽量という。カーボンファイバー製コア構造に、高い強度を持たせたことにより、ガラス張りのCピラーとリアクォーターウインドウをデザインに組み込むことが可能に。後方の視界が広くなったことで、広いキャビンにより多くの光が射し込む設計とした。マクラーレン GT の最新MSO仕様マクラーレン GT の最新MSO仕様

自動車用カシミヤ内装の開発に1年半

このマクラーレンGTを、ビスポーク部門のMSOがカスタマイズし、最新のMSO仕様が発表された。その特長のひとつが、MSOのサテントリトーン塗装仕上げだ。明るい色から暗い色へと段階的に変化するボディは、ノーズからテールに向かって、ホースルグリーン、アーバー、ステップグリーンの3色のサテンフィニッシュグリーンをブレンドしている。このシェード仕上げを完成させるには、MSOの中でも最も複雑な塗装プロセスが必要で、430時間を要したという。

この色に合わせて、ボディとフロントリップスポイラーには、ネイピアグリーンの手描きのピンストライプアクセントを添えた。MSO のブレーキキャリパーはグリーンで塗装される。「MSOブラックパック」は、ホイール、アッパーウィンドウサラウンド、排気フィニッシャーを光沢ブラックで仕上げて、コントラスト効果を持たせている。

インテリアは、ダークグリーン、ジェットブラック、ローレルグリーンレザー、ローレルグリーンマイクロパイピングを用いて、キャビンのチャコールグレーカシミアとのコントラストを追求した。チャコールグレーカシミアはセンタートンネル、ドアトリム、ダッシュボードの下部、サンバイザー、ヘッドレスト、シートの上部に使用された。MSOは自動車用カシミヤ内装の開発に、1年半取り組んできた。また、刺繍やレーザーエッチングされたMSOロゴ入りアクセルペダルなども用意されている。マクラーレン GT の最新MSO仕様マクラーレン GT の最新MSO仕様

4.0リットルV8ツインターボは620ps

マクラーレンGTのミッドシップには、「M840TE」型4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。このエンジンは最大出力620ps/7500rpm、最大トルク64.2kgm/5500~6500rpmを発生する。3000~7250rpmの幅広い領域において、トルクの95%を引き出す特性だ。

この新しいエンジンに、7速SSGトランスミッションを組み合わせた。動力性能は0~100km/h加速が3.2秒、最高速が326km/h。燃料タンク容量は72リットルで、マクラーレンオートモーティブによると、燃料満タン状態で、666km走行できるという。

インフォテインメントはスマホ感覚

マクラーレンGTには、新開発のインフォテインメントシステムを採用した。最も処理速度の速い車載システムには、10クアッド・コア・チップと「HERE」によるナビゲーションマッピングとリアルタイムの交通情報が含まれる。ドライバーインターフェースの操作はスマートフォンに似ており、中央にある7インチのタッチスクリーンを使って、衛星ナビゲーションやBluetoothでの電話通話、メディアストリーミング、音声操作といった車内機能の選択が可能だ。

重要な車両情報を表示するドライバー正面のTFTスクリーンは、12.3インチを採用した。速度、ギア、エンジン回転数だけでなく、インストルメントクラスターを通じて、簡易ナビゲーションや電話の着信、指定されたオーディオアウトプット、タイヤの温度や空気圧などの情報を表示できる。バックカメラを指定し、リバースのギアが選択された際には、車両後方の画像が表示され、ドライバーは視線を可能な限り高い位置に保つことができるよう配慮している。
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《森脇稔》

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