北海道新幹線の利用率は前年の4分の1まで減少…JR北海道が特急の減便などを実施へ 新型コロナウイルスの影響

3月は2日から8日までの実績となるが、対前年の同日比では4分の1の利用にまで落ち込んでいる北海道新幹線。
3月は2日から8日までの実績となるが、対前年の同日比では4分の1の利用にまで落ち込んでいる北海道新幹線。全 2 枚

JR北海道は3月11日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で輸送実績が落ち込んでいることを受けて、特急列車の減便などを実施することを明らかにした。

新型コロナウイルスをめぐっては、1月27日に中国政府が団体旅行中止命令を発令。2月28日には北海道が緊急事態宣言を出し、不要不急の外出などを自粛する呼びかけが行なわれた。さらに3月9日には中国や韓国からの入国制限が実施されるに至り、これまでインバウンド需要に支えられていたJR北海道の輸送実績が大幅に下降している。

北海道新幹線や在来線特急、快速『エアポート』といった基幹列車の利用率(対前年比)は、1月平均で90%台、2月平均で70~80%台を推移していたが、3月平均(3月2~8日)では20~40%台に急減。2月平均と比べると、北海道新幹線は80%台から20%台、在来線特急は70%台から30%台、快速『エアポート』は80%台から40%台と極端な落込みを見せており、北海道新幹線の利用率は前年の4分の1程度に留まっている。

これにより想定される3月の運輸収入(対前年比)は、近距離が54.8%、都市間が33.1%、定期旅客などが84.8%に留まる見込みで、1月24日から3月までの累計の影響額は47億円とされている。

札幌~函館間の『北斗』(3月13日までは『スーパー北斗』)は3月23日から減車、4月6日から減便の措置が採られる。札幌~函館間の『北斗』(3月13日までは『スーパー北斗』)は3月23日から減車、4月6日から減便の措置が採られる。

このように需要の落込みがかつてないほど大きくなっていることから、JR北海道では3月23日から4月23日まで在来線特急の編成見直しや減便を実施するとしており、すでに3月2日からは特急の増結を中止している。

編成見直しでは、3月23日からは札幌~函館間の『北斗』(3月13日まで『スーパー北斗』)や、札幌~釧路間の『おおぞら』(3月13日まで『スーパーおおぞら』)に連結されている自由席2両を1両に。4月6日からは『北斗』の指定席を1両減らした3両とする。

減便は、3月23日から札幌~旭川間で10本減の44本、札幌~東室蘭間で6本減の30本とする。4月6日からは札幌~函館間で4本減の20本、札幌~帯広間で4本減の18本とする。

このほか、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、3月5日から列車の換気や駅構内喫煙室の一時使用停止を、3月7日から札幌圏の列車を皮切りに、次亜塩素酸水による拭き取り消毒を順次実施している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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