トヨタ 豊田社長「ソフトファーストで次のフェーズに」…NTTと資本提携しスマートシティの協業加速

トヨタのウーブン・シティ
トヨタのウーブン・シティ全 3 枚

トヨタ自動車の豊田章男社長とNTTの澤田純社長は3月24日に都内で記者会見し、先進的なデジタルサービスが利用できる「スマートシティ」の事業化で協業するため、業務資本提携を締結したと発表した。

両社は2017年3月からコネクティッドカー向けのICT(情報通信技術)基盤に関する共同研究開発で提携、車両からの大容量データ(ビッグデータ)の収集や分析実験などを推進しているが、より包括的なスマートシティ分野にも協業を広げることとした。

スマートシティの住民や企業、自治体などに提供するデータマネジメント技術など、中心的な基盤となる「スマートシティプラットフォーム」を共同で構築・運営し、国内外の街で連鎖的に展開を図る。構築に当たっては、まずトヨタが静岡県裾野市の自動車工場跡地に、2021年初めに着工する実証実験の街「コネクティッド・シティ」(Woven City=ウーブン・シティ)と、NTTの東京都港区の品川エリアで実装し、その後、他都市へ展開する計画だ。

資本提携では双方が約2000億円を出資する。トヨタはNTT株の約2.07%を、NTTはトヨタ株の約0.90%を、いずれも両社の自己株式処分による第3者割り当てで、取得する。両社の払い込みは4月9日に行う。

CES 2020でウーブン・シティをプレゼンテーションするトヨタ自動車の豊田社長CES 2020でウーブン・シティをプレゼンテーションするトヨタ自動車の豊田社長

記者会見で豊田社長は「CASE革命によってクルマそのものの概念が変わり、情報でつながる時代に突入した。クルマを単体で考えるのでなく、スマートシティの発想が必要になっている」と提携の狙いを述べた。

そのうえで、「従来はハードであるクルマとソフトウェアを一体で開発してきたが、ソフト開発の先行が必要となっている。トヨタのハードの強みを生かしながら“ソフトファースト”によってトヨタのクルマづくりを次のフェーズにもっていきたい」と強調した。

トヨタとNTTのスマートシティプラットフォームトヨタとNTTのスマートシティプラットフォーム

一方、澤田社長は「スマートシティではコネクティッドや自動運転の技術も入ってくる。トヨタは世界のモビリティ・ナンバーワン企業だ。トヨタとNTTがスマートシティの社会基盤を一緒につくり上げ、これを東富士から世界へと展開したい」と語った。また、両社長は、2社の協業では他社の参加にもオープンな構えで対応していくと述べた。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 1回あたり300円、10分で施工できる凄技コーティング、洗車機との相性も抜群『CCウォーターゴールド』が選ばれる理由PR
  2. トヨタ『カムリ』新型が全車ハイブリッド設定で登場!…土曜ニュースランキング
  3. 【BMW 5シリーズ 新型試乗】シャシー、運動性能、価格。「523i」は最高のバランスを持つ1台…中村孝仁
  4. 日産 キックス 新型のスタイルは「堅牢」と「軽やかさ」を両立[詳細画像]
  5. 話題のマツダ『EZ-6』、詳細スペックを公開! 後輪駆動でBEVは600kmの航続距離に
  6. 洗練&堅牢、モデリスタがトヨタ ランドクルーザー250 をカスタム[詳細画像]
  7. 三菱『RVR』次期型はEVで登場か!? 15年ぶりフルモデルチェンジはこうなる!
  8. ニュルブルクリンクで試験中を捕捉!! トヨタ・スープラの最高峰「GRMN」
  9. ホンダ ヴェゼル 改良新型、純正アクセサリーで“自分らしさ”を表現する
  10. 疲れ知らずのドライビング体験!シート交換がもたらす快適性の秘密~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る