ポールスター初のEVは408馬力の高性能セダン、生産開始…今夏から欧州で納車

1回の充電での航続は最大470km

グーグル「Android」を車載化

車両のオーダーはインターネットのみ

ポールスター2
ポールスター2全 12 枚

ボルボカーズ傘下の高性能車開発メーカーのポールスターは3月24日、ブランド初のEVセダン、『ポールスター2』(Polestar 2)の生産を開始したと発表した。今夏から、まずは欧州での納車を開始する予定だ。

ポールスターの第1号車となるのが、高性能PHVクーペ『ポールスター1』だ。続くポールスター2は、ポールスター初のピュアEV。テスラ『モデル3』と競合するミッドサイズEVセダンとなる。

1回の充電での航続は最大470km

ポールスター2は、「プレミアムな5ドアファストバックEV」をテーマに開発された。車台は、ボルボカーグループの「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームがベースとなる。

EVパワートレインは、前後にそれぞれモーターを搭載し、4輪を駆動する。2つのモーターは合計で、最大出力408hp、最大トルク67.3kgmを引き出す。強力なモーターを搭載するポールスター2は、0~100km/h加速5秒以下の性能を発揮する。27個のモジュールで構成されるバッテリーパックは床下にレイアウトされ、蓄電容量は78kWhだ。1回の充電での航続は、最大470km(WLTPサイクル)の性能を備えている。

ポールスター2に設定されるのが、パフォーマンスパックだ。パフォーマンスパックには、4ピストンのブレンボ製フロントブレーキ、調整可能なオーリンズ製ダンパー、20インチの鍛造ホイールが含まれる。また、ゴールド仕上げのブレーキキャリパー、シートベルト、バルブキャップが装備される。ポールスター2ポールスター2

グーグル「Android」を車載化

ポールスター2は、グーグルの「Android」をインフォテインメントシステムに組み込んだ世界で最初の車のひとつだ。これにより、「Googleアシスタント」、EV対応の「Googleマップ」、「Google Playストア」など、グーグルのサービスが車内で利用できる。自然な音声認識技術と新開発の11インチタッチスクリーンディスプレイが、新しいインターフェイスを可能にする。

ポールスター2には、スマートフォンがキー代わりになる「フォン・アズ・キー」(Phone-as-Key)テクノロジーを導入する。複数のユーザーが利用するカーシェアリングなどで便利な技術だ。オーナーは第三者とバーチャルキーを共有したり、他の多くのオンデマンド機能にアクセスしたりできるようになる。スマートフォンを携帯したドライバーが車両に近づくと、車両のロックが自動的に解除される。

ポールスター2には、車載システムやスマートフォンで利用できるコネクテッドデジタルソリューションを採用する。ユーザーは充電ステーションでの充電の際、世界最大の公共課金ネットワークに簡単にアクセスできる。ポールスター2ポールスター2

車両のオーダーはインターネットのみ

ポールスター2は、1500kgの牽引力を備える。ポールスターによると、この牽引力はコンパクトEVセグメントで最高という。オプションで、電動格納式の牽引バーを用意しており、トレーラーなどの牽引に対応する。

ポールスター2の合計荷室容量は440リットルだ。リアに405リットル、フロントに35リットルの容量を持つ。テールゲートが大きく開くファストバック設計により、積載性を高めた。
ポールスター2では、2~3年のサブスクリプション(利用期間に応じて料金を支払う方式)も導入する。デポジットなし、諸費用などすべて込みのサブスクリプションでは、引き取り、配送サービス、ボルボ車やポールスター車の代車貸し出しが追加され、すべてまとめての月払いになる。この定額サブスクリプションは、ポールスター車を所有することが、手間のかからない顧客体験になることを意味するという。車両のオーダーは、インターネットのみで行う。

ポールスター2は、中国浙江省のボルボカーズの工場で生産を開始した。今夏、まずはヨーロッパで発売され、その後、中国、北米など10のグローバル市場に投入される予定だ。ポールスター2ポールスター2

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る