【懐かしのカーカタログ】異色のスタイルに目を見張った個性派マツダ車

個性派マツダ車のカタログ
個性派マツダ車のカタログ全 10 枚

現行の『マツダ3』のハッチバックは、なかなか“攻めた”デザインだ。その系譜といえる異色のスタイルが印象的だったモデルたちを今回は集めてみた。

ファミリア・アスティナ(1989~1994年)

ファミリア・アスティナ(1989~1994年)ファミリア・アスティナ(1989~1994年)
“▲●■”をシンボルに“新ファミリア系列”のキャッチフレーズで1989年4月に登場した7代目『ファミリア』の1バリエーション。5ドアだったが『アスティナ』の名が与えられた。

3ドアハッチバックと4ドアセダンがオーソドックスなスタイルだったのに対し、“ボブスレー”がイメージだったスタイリングが異彩を放つ存在で、リトラクタブル式のヘッドランプの採用でスポーツカーのような低いノーズが実現されていた。

ファミリア・アスティナ(1989~1994年)ファミリア・アスティナ(1989~1994年)
カタログはこの時代に流行った大判サイズで、カタログマニアの方ならおわかりだと思うが、本棚に保管するのが容易ではなく、写真のカタログも上部が“曲がった”状態。中身もクルマのカタログというよりファッション誌のようなイメージ訴求のページが最初から暫く続く。

メカニズムではSS(セルフ・スタビライジング)サスペンションなどを採用。少量の生産に留まったユーノス『100』は姉妹車。

ランティス(1993年)

ランティス(1993年)ランティス(1993年)
『ランティス』名義で4ドアのセダンとクーペが用意されたが、セダンはサッシュレスドア、クーペはハッチバック付き。4枚のドアパネルはおそらく共通だった以外、外板はそれぞれ別モノで、クーペはコンパクトなヘッドランプのノーズ回りや、ショートオーバーハングがスタイリングの特徴。今見ても、コンパクトで斬新な佇まいは魅力的だ。

クーペのイメージカラーは“スパークルグリーンメタリック”で、このボディ色には専用色の“ターコイズ”となり、カタログを見ると上級グレードはフランス製ラバータッチシートとある。その上級グレード(Type R、Type X)は2リットルのV6エンジンを搭載した。

ランティス(1993年)ランティス(1993年)
Type Rのラゲッジスペースには、トノカバーの裏側にガーメントバッグが用意されていた(Type R)が、このアイデアはルノー『5』バカラから拝借? マツダスピード製の大型ウイング状のリヤスポイラーも用意された。

ファミリア・ネオ(1994~1999年)

ファミリア・ネオ(1994~1999年)ファミリア・ネオ(1994~1999年)
8代目『ファミリア』の3ドアハッチバッククーペとして設定されたのがこの『NEO』。“バーチカルウインド”と呼ぶ、ハッチゲートに設けられたサブウインドで後方視界を確保するスタイルなど、ホンダ『CR-X』を思わすところもあったが、シートポジションなどこちらのほうが高く、カジュアルなクーペの位置づけだった。

とはいえ搭載エンジンは全車DOHCの設定で(排気量は1.5リットルと1.8リットル)、“きびきびNEO”のキャッチフレーズが与えられていた。

ファミリア・ネオ(1994~1999年)ファミリア・ネオ(1994~1999年)

ユーノス・プレッソ(1991~1998年)

ユーノス・プレッソ(1991~1998年)ユーノス・プレッソ(1991~1998年)
ユーノス・チャンネル向けのハッチバッククーペとして登場。オートザム向けに『AZ-3』もあり、基本的なスタイリングは共通だったが、前後スポイラーの有無(『AZ-3』には装着)、ボディ色の設定、アルミホイール形状などが異なった。

往年のヨーロピアンスポーツカーの味わいを漂わすスタイリングは、美しい風景の中にクルマを置いたカタログ写真でも鮮明なもので、現在でも通用しそうだ。『プレッソ』のインテリアでは、サイド部分に本革を奢ったバケットタイプシートや、DSPを設定したオーディオなど、上質さにもこだわりを見せた。

当初は1.8リットルのV6エンジンのみの設定だった。最後の写真のバリエーション紹介のページは『AZ-3』のカタログのもの。

ユーノス・プレッソ(1991~1998年)ユーノス・プレッソ(1991~1998年)
ユーノス・プレッソ(1991~1998年)ユーノス・プレッソ(1991~1998年)

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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