日産、EV活用の災害連携協定が半年で3倍増…自治体・企業の関心高く27件に

災害時のリーフからの電力供給イメージ
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日産自動車が電気自動車(EV)を災害時に活用するため、自治体や企業、さらに地域の日産ディーラーとともに締結する「災害連携協定」が2019年度末に全国で合計27件となった。自治体の関心が高く、昨年8月末時点の9件から半年余りで3倍に拡大した。

この取り組みは、2018年8月に「日本電動化アクション」の一環として始めた「ブルー・スイッチ」活動に基づくもの。自治体や企業と「災害連携協定」を結び、非常時には日産や地元の日産ディーラーが提供する『リーフ』などのEVを活用してもらう。具体的には台風や地震災害による大規模停電が発生した場合、EVを対策本部や避難所などでの非常電源に使うことを主に想定している。

2代目の現行リーフは、バッテリー容量が40KWhと62kWhの2タイプがあり、初代発売時の24kWhからは大幅に拡充され、非常電源としての能力も高まった。外部への電力供給は定置型や可搬型の給電器を介して行い、日産の試算では62kWhタイプのリーフだと、パソコン2台、エアコンとテレビ各1台などを備えた小規模な災害対策本部では4日間にわたって電力を供給できるという。

日産は18年8月から、自治体や企業とブルー・スイッチに基づく災害連携協定の締結を進めてきた。19年8月までの1年間で9件の協定を結び、さらに19年度末までは3倍以上の30件程度を目標にしてきた。

19年度最後の協定は、3月30日に茨城県稲敷市および茨城日産自動車(水戸市)と結び、これが全国27件目となった。「新型コロナウイルスの問題もあって締結が遅れている案件もある」(コーポレートコミュニケーション部)としており、4月からの新年度も増える見通しだ。

ブルー・スイッチのプロジェクトを担当する日本事業広報渉外部の高橋雄一郎主管は「EVは走る蓄電池でもあり、被災地支援の電源として活用することを更に推進したい」と話す。また、ブルー・スイッチには、災害対策のみならず環境負荷低減など地域特有の課題解決に取り組む狙いもあり、高橋氏は「環境対策、エネルギーマネジメント、交通弱者対策、観光などへの活用も加速させていく」と、自治体のニーズに応じた使途の拡大も図る方針を示している。

《池原照雄》

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