ホンダが発表した『CB-Fコンセプト』。ベースはロードスター『CB1000R』で、心臓部は水冷DOHC4バルブ並列4気筒998ccエンジンとなる。
アルミ製片持ちスイングアームのプロアームや前後17インチの足まわり、ショーワ製SFF-BP倒立フロントフォークなどもCB1000Rから踏襲。前輪ブレーキはTOKICO製ラジアルマウント式4ポットモノブロックキャリパーと310mmのフローティングダブルディスクの組み合わせで、一線級の装備だ。
まず目をひくのは、シルバー×ブルーの外装。1979年に発売した『CB750F』(輸出車はCB900F)をオマージュしたもので、フレディ・スペンサーがAMAスーパーバイク選手権で活躍したことからバイクファンらの間で伝説化され、銀×青は“スペンサーカラー”と名高い。
また、『CB1000R』ではマスの集中化を徹底した台形シルエットとしていたが、CB-FコンセプトではCB750Fがそうだったように燃料タンクが長く、軽快感のなかに迫力もある。
ホンダCB-Fコンセプト
リヤエンドが跳ね上がる“ダックテール”やフィンを刻むような形状で大型のテールランプもCB750F譲りで、細部からも伝統を感じるこだわりの仕上がりとなった。
実車を目の当たりにして感じるのは、コンセプトモデルながら発売間近と言っても不思議ではないほど完成度が高いこと。ウインカーやライセンスナンバーホルダーは備わっていないが、それさえあればすぐに公道走行ができそうだ。
発売すれば、ヒットは間違いないだろう。ライバルは2年連続(2018-19年)小型二輪車(251cc超)販売台数首位のカワサキ『Z900RS』。そして昨年デビューし、話題となったスズキ『KATANA』、RZカラーも登場したヤマハ『XSR900』『XSR700』ら。人気のネオクラシック線戦にホンダが“CB-F”を投入すれば、さらなる盛り上がりも期待できる。
いつの時代も、CB vs Z は避けては通れない。Z900RSの快進撃を止めるのもまた“CB-F”かもしれない!!