【スズキ ハスラー 新型試乗】基本性能はNAで十分!でもなぜ「ACC」が選べないのか…諸星陽一

スズキ ハスラー 新型
スズキ ハスラー 新型全 9 枚

2019年の東京モーターショーで、コンセプトモデルでありながら手の届く位置に展示し、多くのユーザーから注目を受けていたスズキの新型『ハスラー』。その自然吸気エンジン搭載車のインプレッションをお届けする。

【画像全9枚】

軽自動車を超える高品質なトルク感

スズキ ハスラー 新型スズキ ハスラー 新型
自然吸気エンジンはターボエンジンよりもパワースペックが低い49馬力の3気筒エンジンを搭載する。このエンジンにはISG(モーター機能付き発電機)を組み合わせてマイルドハイブリッドシステムを構成する。ターボモデルも同様だが、ターボは元々のエンジンに出力が高い上にISGも出力が高いものが組合わされる。こう書くと自然吸気は非力なモデルのような印象があるかも知れないが、決してそんなことはない。

ISGが装備されていなければ発進時のトルクに不足などを感じるかも知れないが、ISGのおかげで発進もグッと力強く前に出ていく。自然吸気エンジンの軽自動車がもっとも不安になる高速道路の流入もしっかりアクセルペダルを踏み込めば必要な加速感を得ることができる。

この加速時のトルク感は軽自動車を超える高品質なものといえるだろう。かつての軽自動車にあった軽薄感はなく、全体的にクルマがしっかりとした印象だ。

ハンドリングの良さは特筆もの

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ハンドリングについても同様でクルマのしっかり感が伝わってくるのがこのハスラーのいい部分だ。パワーステアリングのセッティングもよく、ガッシリした中立感が与えられている。巡航時にステアリングがビシッと中立してくれるところはもはや軽自動車の感覚とは違う。

かつては、こうした中立感はサスペンションのジオメトリーやタイヤのセッティングで出していたが、今や電動パワステのセッティングでかなりの部分をまかなえる。逆をいえば、中立感は電動パワステ任せにして、ジオメトリーやタイヤはほかの部分を重視したセッティングが可能になる。もちろん、各セッティングでのバランス取りはさらに難しいものとなるのは言うまでもない。

中立感が強すぎるステアリングは切り始めに違和感や引っかかりを感じることがあるが、そうしたことは一切なく、素直に転舵状態に入っていく。ビシッとした中立からスッと切り込んでいき、そのまま素直なステアリングフィールになるのだ。この一連の間断なき動きは高い評価を与えていいだろう。

さらにコーナリングそのものも素直だ。車高の高いクルマだけにロールはそれなりにあるのだが、ロールの発生からフルロールそして収束までの動きが素直で把握、予測しやすいため違和感なく運転できる。

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自然吸気エンジンにはACCが装備されない

一般的な使用では何ら問題もなく、快適に使うことができるハスラーの自然吸気エンジンモデルなのだが、大きな問題が存在している。それはACC(アダプティブクルーズコントロール)が装備されないこと。

じつに不思議なのだが自然吸気エンジン搭載車にはACCがない。試乗会の場で気づけば理由を聞けたかも知れないが、まさかそんなことは予想外だったので試乗会から帰って来てから気づいたのである。自然吸気エンジンだとACCでの加速が不十分なのだろうか? いやいやそんなことはない…なんでオプションにないのか? とにかく不明である。

もし「ACCが欲しいなら高いターボを買ってね」ということだとしたら、それはちょっと納得しがたい。

スズキ ハスラー 新型スズキ ハスラー 新型

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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