インディカーのバーチャル・シリーズ「インディカー iRacing チャレンジ」の次戦、4月18日に開催される第4戦のコースが「ツインリンクもてぎ」に決まった。このレースからは佐藤琢磨も参戦を開始する意向を示している。
新型コロナウイルス問題の影響により、現段階で実車のシリーズ開幕が6月へと引き延ばされている北米最高峰カテゴリー「NTTインディカー・シリーズ」。現在はその代替的に、現役のインディカードライバーらが参戦するバーチャル・シリーズ「インディカー iRacing チャレンジ」を毎週土曜日(日本時間では原則的に日曜日)に開催しており、4月11日までに3戦が実施されている。
4月18日開催予定の次戦、第4戦に関してはコースが当初から「ランダム・ドロー(無作為抽選)」と発表されていたのだが、今般、その舞台が日本の「ツインリンクもてぎ」に決まった。
もてぎでインディカー実車のレースが開催されたのは2011年が最後。このときはロードコースでの実施だったが、2010年までのインディもてぎ戦はオーバルコース(スーパースピードウェイ)で開催されていた。今回のバーチャル戦はオーバル開催が確実視されるところで、つまり10年ぶりに「インディもてぎ@オーバル」が“復活”することになる。
2010年のインディもてぎ戦。なお、もてぎにはインディカー iRacing チャレンジの開幕戦(3月28日)として復活する可能性もあった。開幕戦はファン投票による開催コース決定で、8つのコースのトーナメント方式だったが、もてぎも候補となっていたのだ。残念ながら1回戦敗退を喫し、一時は幻となったインディもてぎのバーチャル復活だが、今回、別のかたちで実現する運びとなった。
そして、さらに楽しみなのは佐藤琢磨がインディカー iRacing チャレンジに第4戦からの参戦意向を示していることである(第4戦のコースがもてぎに決まる前からの表明)。
2010年のインディもてぎ戦。琢磨が実車のインディもてぎを戦ったのは2010年と2011年で、オーバルとロード各1回ずつしか実戦経験はないわけだが、バーチャル参戦開始予定のラウンドが“日本開催”になるあたり、いわゆる「もってる」雰囲気を感じさせてくれる。彼がSNSに発信している情報によれば「シミュレーターの部品が全部揃いますように」との状況なので、本稿執筆時点でもてぎ参戦確定とはいえないのだが、実現、そして好走を期待したい。
[追記] 実車のインディカー・シリーズ全戦中継でおなじみの放送局「GAORA SPORTS」が、「インディカー iRacing チャレンジ 第4戦もてぎ」の独自コメンタリーによる放送を実施することとなった。初回放送は4月23日の予定。
バーチャルの「インディカー iRacing チャレンジ」第3戦の模様。