【懐かしのカーカタログ】早過ぎた?国産5ドアクーペ・10連発

トヨタ・コロナ(1978年、1983年、1992年)
トヨタ・コロナ(1978年、1983年、1992年)全 10 枚

今回はあえてリヤの写真ばかりを集め、スタイリングを目で楽しんでいただくことにした。近年では欧州車でもクーペ風5ドアが増えてきたが、そう考えると日本車は先んじていた? ヒットしたかどうかは別の話として。

トヨタ・カローラ5ドア(1983年)

トヨタ・スプリンター・シエロ(1987年)とカローラ5ドア(1983年)トヨタ・スプリンター・シエロ(1987年)とカローラ5ドア(1983年)
FF化、当初からドアミラー装着など近代化した5世代目に設定。単に“5ドア”と呼ばれていたが、クリーンな欧州車の香り漂うスタイリングだった。後席は全車ともリクライニング機構付き。

トヨタ・スプリンター・シエロ(1987年)

ハードトップ調だったセダンをベースに5ドア化。リヤクォーターウインドにカーブドガラスを用い、ガラスが全周を占めルーフを浮かせたスタイリングが個性を放った。

トヨタ・コロナ(1978年、1983年、1992年)

トヨタ・コロナ(1978年、1983年、1992年)トヨタ・コロナ(1978年、1983年、1992年)
『コロナ』は実は3代目時代(1965年)に日本初の5ドアを設定した。写真は、スプレンダー・オレンジのクルマが’78年に“リフトバック”として復活した時のもの。右下はFF登場の際に設定されたモデル、その左は’92年登場の10代目に設定された“SF”。

トヨタ・ビスタ(1982年)

トヨタ・ビスタ(1982年)トヨタ・ビスタ(1982年)
『カリーナ』の兄弟車(セリカ・カムリ)からFFにモデルチェンジした『カムリ/ビスタ』の、『ビスタ』に設定されていたのがこの5ドア。直線基調のシンプルなクルマで、FFのパッケージングを活かした広い室内空間が特徴だった。

日産スカイライン・ハッチバック(1981年)

日産スカイライン・ハッチバック(1981年)日産スカイライン・ハッチバック(1981年)
『スカイライン』初の5ドアで、6代目の発売から1カ月遅れて発売。当時のニュースリリースには“多用途性とスポーティ感覚を兼ね備えた5ドア”と記されている。日本車で初めてテンパータイヤを搭載した。

日産スタンザFX(1981年)

日産スタンザFX(1981年)日産スタンザFX(1981年)
FFに一新された2代目に進化した『スタンザFX』に設定。カタログには“5ドアハッチバック”と表記されていた。1385mmと当時としては全高を高くとったパッケージングが秀逸だった。

日産プリメーラ(1991年)

日産プリメーラ(1991年)日産プリメーラ(1991年)
“P10型”初代『プリメーラ』には、イギリス生産の5ドアが設定された。グレードは「2.0eGT」で、2リットルエンジン(ハイオク仕様)を搭載、駆動方式はFFのみの設定。

ホンダ・クイント(1980年)

ホンダ・クイント(1980年)とクイント・インテグラ(1985年)ホンダ・クイント(1980年)とクイント・インテグラ(1985年)
海外仕様車の車名は『クインテット』。5ドアを車名で表わした、当時の『シビック』4ドアセダンの兄弟車として誕生した。当時発足したホンダベルノ店専売車種。いかにも欧州実用車調の外連味のないスタイリング。

ホンダ・クイント・インテグラ(1985年)

初代は『クイント・インテグラ』として登場し、3ドアに少し遅れて追加設定されたのがこの5ドアだった。ホイールベースは2520mmで3ドア(2450mm)よりも長い設定。大きなテールゲート、分割式リヤシェルフを装備。

マツダ・カペラ5ドアハッチバック(1985年)

マツダ・カペラ5ドアハッチバック(1985年)マツダ・カペラ5ドアハッチバック(1985年)
アラン・ドロンをCM、カタログに起用した4代目『カペラ』自体の登場は1982年。5ドアは’85年のマーナーチェンジ時に姉妹車のフォード『テルスター』と同様に設定された。2リットルターボ(MTのみ)、2リットルディーゼルも設定。

アンフィニ・MS-6(1991年)、フォード・テルスターTX5(1991年)

アンフィニ・MS-6(1991年)、フォード・テルスターTX5(1991年)アンフィニ・MS-6(1991年)、フォード・テルスターTX5(1991年)
マツダ『クロノス』の5ドア版として設定されたのがアンフィニ『MS-6』。カタログの諸元表の表記は“5ドアセダン”。4ドア背だのクロノスとは全高が10mm低いが4695×1770mmの全長×全幅、ホイールベース(2610mm)は共通。『テルスターTX5』はフォード版で、フロントおよびテールランプ&ガーニッシュまわりのデザインなどが専用化されていた。

三菱ギャラン・スポーツ(1992年)

三菱ギャラン・スポーツ(1992年)三菱ギャラン・スポーツ(1992年)
6代目『ギャラン』の兄弟車にも5ドアの『エテルナ』があった。写真のモデルはその次の世代で、このモデルは、それまで輸出専用だった5ドアに、ルーフレールや大型リヤスポイラーを装着、RV風に仕立てたもの。リヤスポイラー中央のステーはかなり存在感があり、“もしも旅客機にルームミラーがあったら垂直尾翼はこんな風に見えるのだろう”と、当時、RV誌のレポートに書いたことを思い出した。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る