JR九州、GWに在来線特急をすべて運休…優等列車が消えた1947年を思わせる 新型コロナ

久大本線の特急『ゆふいんの森』。
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JR九州は4月21日、ゴールデンウィーク(GW)期間中の5月2~6日に、在来線の特急をすべて運休すると発表した。

同社では新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月13日から段階的に臨時列車を中心とする九州新幹線や在来線特急の運休計画を発表してきたが、広域移動による感染リスクが高まるGWを前に、ついに定期列車を含むすべての在来線特急(期間中1262本)を止めるという思い切った措置が採られることになった。

この措置が他のJR旅客5社に波及するかはわからないが、仮に短期間とはいえ、JRの在来線特急がすべて止まる事態になれば、国鉄時代まで遡ると、終戦からまもない1947年以来となるだろう。

当時、日本を占領下に置いていたアメリカを中心とした連合軍は、戦前、炭鉱の労働力とされていた朝鮮や中国からの外国人を本国へ帰還させる方針を打ち出したため、石炭産業では1946年頃から労働力不足に見舞われ、石炭の供給不足が深刻化した。

これにより1947年1月からは、全国の国鉄で、戦時中でさえ設定されていた優等列車が運休することになったが(当時の優等列車は急行と準急のみで、特急はなかった)、この措置は、鉄道へ重点的な石炭供給が認められるようになった4月から段階的に解消されていった。

物不足を招いた戦後の混乱期と、新型感染症が流行している現在とを同列に語ることはできないが、在来線の優等列車を一時的にすべてストップさせるという点で、今回のJR九州の措置は、1947年の例に匹敵すると言えなくもない。

ただし、新幹線は人命に関わる血液輸送などに使われることもあるため、全面運休は考えにくいが、赤羽一嘉国土交通大臣は4月22日に行なわれた会見で、安倍晋三総理大臣よりGW期間中の都道府県を跨ぐ人の移動を最小限にするための取組を指示されているとした上で、「JR各社の新幹線の指定席については、前年比で約10%でして、加えて新幹線の臨時便については、全て運休するという方針です」と述べており、相当な大鉈が振るわれる模様だ。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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