イタリア生活回顧録「とんでもない曲者の電車と、超便利!なバス」【岩貞るみこの人道車医】

イタリアの鉄道(イメージ)
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イタリア生活回顧録その2「電車とバス」

前回、無事に銀行口座を作りスタートしたイタリア留学生活、この時点での移動の足は電車とバスである。

イタリアの電車。これが噂にたがわぬとんでもない曲者だった。駅の構内に入ると大きな電光掲示板があり発着する電車が表示されているのだが、ご丁寧に、何分遅れを表示する部分もある。そのくらい遅れるのである。10分、20分などはかわいいほうで、1時間だの2時間だのという表示が当たり前のように表示される。それでも走ってくれればまだよくて、たまに30分前になってキャンセルと表示され度肝を抜かれることも一度や二度ではない。

唯一、時間を守るのは、ドイツなどとつながって走るユーロスター(新幹線みたいなやつ)で、ゲルマンがからむと、さすがのイタリア人も必死になるらしい。

ユーロスター(写真は2014年)ユーロスター(写真は2014年)
街なかの移動はバスである。網の目に走っているし、最初に乗ってから一時間以内であれば、何回でも乗り換えが可能なので超便利。そしてこのバス、渋滞にはまらない。

イタリアでは1980年に「街を歩行者に返そう」という動きが起こり、町の中心部は乗用車の乗り入れが禁止されているのだ。バスとタクシー以外で通行や駐車が許可されているのは住民の車両だけ。商店は通っていい(駐車していい)時間帯が設けられている。

バスとタクシーは街中だけでなく周辺に至るまで専用レーンが設けられているため、渋滞に捕まることがほとんどない。でも、なぜか遅れる。なぜだろう?(こういう件については、イタリアにいると、だんだん深く考えないようになる) 

そしてストも多い。バスが来ないなーと思ってよく見ると、停留所の時刻表に「ストライキ(イタリア語では、Sciopero=ショーペロ。いつかコロナが収まってイタリアに行こうと思っている人は、覚えておくと便利!)」という紙がぺらっと貼られている。どうりでイタリア語を学び始めたときに、最初にこの言葉を教えられたわけである。

イタリアのバスはチケット制

バスでは現金は受け付けておらずチケット制なのだが、車内ではチケットを売っていない。売っているのは駅そばなどのバスチケ売り場か、街にぽつぽつとある新聞売り場(駅の売店みたいな感じ)のみ。

チケットは、一回券、回数券、一カ月券などで、一回券と回数券は、バスの中にある機械に通すと乗車時刻が印刷されて、切り込みが入る。一カ月券は、持っていればOKというシステムになっていて、つまりバスの運転手は、運転だけに集中できるようになっているのだ。

日本のバスの運転手さんが聞いたら、羨ましがることだろう。

では、どうやって無賃乗車を取り締まるのかというと、ときどき二人一組のバス会社の人が乗ってくる。「チケット見せて」と乗客に提示を求め、もし、チケットを持たずに乗っていた場合は、クルマのように違反切符を切るのである。

こういう取締り方法ができるのは、イタリアでは写真つきの身分証明書が発行され、14歳以上は常時携帯が義務付けられているためだ。

反則金が一回のチケット代の50倍近く、たしか5000円くらいだったと記憶している=うろ覚え。50回も乗っていたら、一回くらいはバス会社の人たちに出くわすので、無賃乗車する人はあまりいない……ような気がする。

残念なことに、同じことを日本でやろうと思っても身分を証明するものを持っていないことがあるので、違反切符がきれないし、法律で違反金は4倍までとなっているので、できないそうだ。残念。

イタリアに来ればMMK…のはずが

イタリアのバス(イメージ)イタリアのバス(イメージ)
さて、ある日、いかにもやんちゃな男子高校生が5人ほどバスに乗ってきた。そして、全員が私のほうをやたら見てくる。

えー、やだわー。イタリア人ってば、すぐに口説こうとするんだから。日本人は若く見られるっていうけれど、私、あなたたちよりずーっとお姉さんなのよ(ハート)。

すると、一人がいきなり叫んだ(なんと言ったのか、よくわからない)。

すると5人は大騒ぎになり、あわてて後方に移動して、ドアが開くと同時に我先にと降りていくではないか。そう、彼らの視線は私を通り越し、バス会社の人が次の停留所で乗ってこないか確認していたのである。

おい。単なる無賃乗車かよ。こうして、イタリアに来ればMMK、もててもてて困っちゃう状態になると期待していた私の淡い妄想は簡単に打ち砕かれたのである。(続く)

※この回顧録は、私がイタリアに留学していた1995~1997年のときの話です。デジカメがないころなので、当時の写真はありません。

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、ノンフィクション作家として子どもたちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。

《岩貞るみこ》

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