ZFは5月5日、ザックス(Sachs)ブランドの「CDC(Continuous Damping Control)ダンパー」のラインナップを2020年、大幅に拡大すると発表した。
ザックスのダンパーは1937年、メルセデスベンツのレーシングカー、「シルバーアロー」に採用された。以来、モータースポーツとの結びつきが強い。たとえば、ザックスの部品を組み込んだポルシェが1985年、ルマン24時間耐久レースで優勝した。93年にはF1のザウバーにも部品を供給している。
CDCダンパーは1997年の市場投入以来、約2800万ユニットが生産され、乗用車用の最も広く使用されている電子シャシーシステムのひとつとなっている。ZFのCDCダンパーなどの電子制御ダンパーは、従来のシャシーシステムに比べて大きな利点がある。それは、CDCダンパーを使用すると、ドライバーは自分の好みに応じて、さまざまな設定から選択できる点だ。
ザックスのCDCダンパーは、最適な減衰力を数分の1秒で調整するソレノイドバルブによって、電子制御される。これにより、ドライバーは、回避操作や緊急ブレーキ中に、操縦安定性を失うことなく、優れたドライバビリティを楽しむことができるという。
ZFのザックスブランドの「CDCダンパー」ZFは2020年、ザックスブランドのCDCダンパーのラインナップを大幅に拡大する。新たに、中型および小型車向けのCDCダンパーを充実させる。ZFは、低品質の交換部品が現在入手困難なため、CDCダンパーはワークショップにとって魅力的な機会を提供する、としている。