トヨタ社長「改めて現地現物の定義をしっかりすることが必要」

トヨタ自動車豊田章男社長
トヨタ自動車豊田章男社長全 3 枚

トヨタ自動車の豊田章男社長は5月12日にオンラインを通じて行った決算説明会で、トヨタが基本姿勢としている現地現物主義について、「改めて現地現物の定義をしっかりすることが必要」との考えを示した。

【画像全3枚】

豊田社長は「今まではとにかく現地に出向くということが当たり前のようにやられていた。例えば商品を見る時は必ず現物を目の前にしなければだめなんだということが誰も疑問を挟まないことだったが、この1か月内で商品を映像を通じて見る機会に遭遇した。そこで思ったことはどの段階で商品を確認しているのか、どの段階で自分の意見を聞いているのかということによって、十分映像でもできる段階と、ここはやはりファイスツーフェイス、現物を前にやらないといけないということが少しずつはっきりしてきた」と新型コロナウイルスの感染拡大で行動の仕方を変えざるを得ない状況下での気づきを明かした。

具体的には「例えば、最初に謝罪に出かけるとか、相談をするということに関しては、やはり顔を見て気持ちの温度感が伝わる場で気持ちをお伝えする。そこは現地現物が必要。商品の現物をみるというものに関してはいわば変化点をしっかりと自分自身が感じる。そのためには説明者が見せたい画像だけではなくて、それ以外にそこで働いている人たちの目付きとか、そのクルマから感じられるオーラとかいうものが必要なことはある。そういうものこそ現地現物は維持すべき」と指摘。

一方で「まだ考えが固まってはいない」としながらも、「何が何でも相手の場所にいって会議をやっているのは現地現物ではないと思っている」と話した。

また豊田社長は「実は(新型コロナウイルスに関する)緊急事態宣言が発令されてから、私自身が県外への移動を避けるため愛知県の研修所にずっと身を置き仕事をしてきた。それで分かったことは移動時間80%減、接触人数85%減、会議時間30%減、会議資料50%減ということ」をコロナ下での変化を披露。

さらに「私自身は愛知県の研修所に身を置いていたが、海外の地域CEOとか海外の会社の方々とか、あとは他社のトップの方々と非常に頻繁に連絡ができるようにもなった。今まではやはり自らが足を運んでご挨拶に伺い状況を説明しなければ失礼にあたるのではないかということで、できる限り相手の所に伺ってということを考えいたが、本当に話したい時に話したい方と話す内容だけをお話しできるというのも良い点だと思う。こういうことを踏まえ、やはりこの機に一気にやめること、一気にやり方を変えること、そしてこの機に新しいトヨタに向けてさらにアクセルをより踏むものの実現がより速くなっていくものなのではないか」との認識を示した。

《小松哲也》

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