国土交通省鉄道局鉄道サービス政策室は5月15日、全国の鉄道事業者へ異常時における多言語の案内を強化するためのシステムを提供すると発表した。
これは、自然災害や人身事故などにより列車の遅延・運休が発生した際、外国人を含む旅客に対して、駅の掲示やウェブサイトなどで現在の状況を情報提供するために利用する「多言語掲示物作成システム」と呼ばれるもの。
外国人も対象にした多言語案内サービスは、一部の鉄道事業者で展開されているものの、小規模な事業者においては対応が進んでいないケースが多かった。そこで国交省では表計算ソフト「エクセル」のxlsm形式で作成したシステムを各鉄道事業者へ提供することにより、小規模鉄道事業者を含む全国の鉄道事業者に対して案内態勢の強化を図ることになった。
システムでは、最初に駅名や路線名、方面、事象を設定し、それを対応言語に自動変換すれば、案内に使用する掲示物を簡単に作成することができるという。